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グレタの言葉と『絶望の林業』

国連の温暖化対策サミットスウェーデンのグレタ・トゥーンベリさんが各国の代表を前に演説した。その幾つかをネットで聞いて戦慄する。苦手な英語の言葉なのに、その迫力たるや、身体が震える。

ちなみに演説にも翻訳にも幾通りかあるが、私へはクーリエの[緊急全訳]が一番、しっくり来るかな。日本語の言い回しが自然で、内容をよく伝えるだと感じた。

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【緊急全訳】グレタ・トゥンベリ、国連気候行動サミットでの怒りのスピーチ

グレタさん演説全文 「裏切るなら絶対に許さない」涙の訴え

グレタ・トゥーンベリさん、国連で怒りのスピーチ。「あなたたちの裏切りに気づき始めています」(スピーチ全文)

グレタ・トゥーンベリさんによるCOP24でのスピーチ 

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地球温暖化の進行については、よほどの懐疑論者・陰謀論者でないかぎり認めざるを得ない(懐疑論は、すでに論破されている)はずだが、それでも政治家も経済人も、そして庶民も含めて本気で取り組もうとしない。そして言い訳を繰り返す。私自身は、温暖化はもう止まらないだろう、そして対策も、今後、対症療法に終始するに違いない……という諦めの境地というか“絶望”している。

卑小化するようだが、それは今の日本の林業問題への絶望感と限りなく似ている。私が今夏上辞した『絶望の林業』には、日本の森林の危機的状況とそれを招いた林業現場~林業政策のおかしな事例をたんまりと紹介したが、問題の根幹は事例ではなく林業関係者に対する絶望にあるからだ。

今の林業に問題があるのはみんなわかっている。だが問題は、単に政策や行動が間違っているというレベルではなく、担当者はそれが間違っていると知っていても実行していることにある。それに反対するどころかなしくずしに推進する……そして傷口を広げ続ける人に絶望する。

そもそも改革意欲はない。私が「絶望」の事例を上げたら怒るでもなく嘆くでもなく、ましてや正そうとすることもなく、面白がる。絶望ネタを漫談のように聞く。一方で改革案の内容も吟味せず、改悪提案そのものを否定する。「どうせ、できないよ」と。「できない」ではなく、したくないのだろう。

今のあり方がオカシイと指摘する人も、せめて自分だけは間違った政策に抵抗するかと言えば、そうでもない。流されるように「間違った行動」をとり続ける。その理由としては、断ったら目先の仕事がなくなる。反対すると世話になった上司が困る。同僚と上手くやっていけない。職場の居心地が悪くなる……。だがそれは、反対したら出世できない、飛ばされる、収入が減る……それがイヤというのが本音だ。
ようするに、自分の収入と日本の森林の運命を天秤にかけて、待遇・収入を守るためには、森林が破壊されても構わない、と言っているだけだ。目先の仕事や人間関係を持ち出して、自分のやるべき仕事をしないでさぼる理由にしているだけ。そして愚痴を言うだけ。結果には目をつぶる。

自分のやるべき仕事のためなら身の回りの人でも切る。。。というのが私の信条だ。だが、世間は“心優しき森の破壊者”ばかりらしい。きっと彼らは、地球が破壊されるときも同じように振る舞うのだろう。そして、嘆く。自分も加担してきたくせに。

だからグレタさんの言葉が刺さる。「How dare you!

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