- 2019年09月25日 12:08
東北復興、漁業の未来を担う、「みらい造船」新工場が完成

●造船不況の背景に韓国あり

海洋国家である我が国を担う造船業は、海上運賃、船価が低い水準が続き、市況は回復していません。このような中で、月別の世界の新造船の受注量は前年と比較して、25%減となっています。一方、新造船の建造量は、20%増となっており、韓国が24
がから33%と大幅に占有率を増やしています。
その背景には、世界一の建造量となっている大宇造船海洋に対して、韓国政府による不公正支援問題があります。リーマンショック後、急激な不況の中で、海運や造船の各社が需給調整する中で、経営危機に陥った韓国の大宇造船が政府系の支援を得て、受注を増やし、世界の造船市場を混乱に陥らせたのです。そこで、我が国は、昨年11月にWTO(世界貿易機構)に、訴えたわけです。昨年12月に日韓協議を行いましたが不調に終わり、現在我が国はWTOのパネル(一審)に訴えるべく、準備中です。
・赤池ブログ平成30年11月7日号「政府がようやく韓国をWTOに提訴」
https://ameblo.jp/akaike-masaaki/entry-12417296050.html
●東北復興、漁業の未来を担う「みらい造船」
そのような造船不況の中で、嬉しいニュースがありました。
9月8日(日)、東北最大、大型漁船を建造する、「みらい造船」の新工場が、気仙沼市内に完成しました。敷地面積は約4万平方メートルで、災害を考慮し高さ7メートルの防潮堤内に建設し、大型漁船を10隻同時に建造できる能力を有するとのことです。総事業費は105.5億円、国土交通省の造船復興補助金によって、事業費の3分の2、約70億円が支援されました。「みらい造船」は、東日本大震災に被災した宮城県気仙沼市の中小造船4社の共同出資で設立され、昨年4月に合併され、4社が新工場に移転集約化したものです。エンジン整備や電装などの関連事業社も集約し、国内3例目の最新の「シップリフト」の設備も備えました。これは、エレベーター方式により船舶を昇降させ、陸上作業所へ水平移動できるものです。
日経の報道によると、国内で100~500トンの大型漁船を造る造船会社は減っており、サンマやカツオ漁船の大半は、「みらい造船」の合併前の各社が造っていたと言います。直近の東北地方の漁船建造は3710トンで、震災があった年の12倍となっており、漁船は震災後の被害で特需が起こり、水産庁の支援で漁船の需要は強いと言います。さらに、衛生管理の国際基準「HACCP(ハサップ)」対応の漁船などが求められています。新工場では年間4隻を新建造し、大型漁船を中心に造り、北欧への漁船輸出や自衛隊向け補給艦も建造したい方針だと言います。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49573200Z00C19A9L01000/
東日本大震災からの復興、地方創生、漁業や造船業の未来を担う「みらい造船」に、大いに期待したいと思います。



