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サウジ石油施設を攻撃した「ドローン」最新機なら1500km飛行可能

サウジが公開した兵器の残骸(写真:ロイター/アフロ)

 9月14日、サウジアラビアのリヤド近郊にある石油施設が、イエメンのフーシ派から攻撃を受けた。フーシ派は「10機のドローンで攻撃した」との犯行声明を出している。ドローン攻撃によって、サウジアラビアは原油生産能力が半分になってしまった。

 一方、18日にはサウジアラビア国防相が、フーシ派の背後にイランの関与があったとして、攻撃に使用されたとされるイラン製の巡行ミサイルやドローンの残骸を公開した。

 今回使用されたドローンについて、軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏は「形状としてはデルタ(三角)翼タイプだが、フーシ派が従来使っていたものとは違う新しいドローンである可能性が高い」と話す。フーシ派はこれまで主に飛行距離150kmほどのドローンを使用してきたが、最近のドローンは1500km飛行できるものもあるという。

 フーシ派はここ数年、ドローンだけでなく巡航ミサイルによる攻撃も並行して行なっている。ただし、巡航ミサイルは民生品がなく、手に入れることが難しい。片やドローンは安い民生品が多く、コストを低く抑えることができる。

 とはいえ、攻撃の威力となると話は別で、そもそもドローンは大量の爆弾を積めないため、巡航ミサイルに比べれば圧倒的に破壊力が劣る。黒井氏は「ドローン攻撃はあくまで巡航ミサイルの代用品。戦艦や空母を撃沈することはできず、ミサイルを手に入れられない集団が、テロや破壊工作に使用する程度」(黒井氏)と解説する。

 レーダーに映らないため、ドローン攻撃は防ぎにくいとの報道もあるが、黒井氏は「低空でレーダーをかいくぐるのは巡航ミサイルも同じで、むしろドローンよりスピードが速く、撃ち落としにくい。発見された場合、防ぐのが簡単なのはスピードが遅いドローンの方だ」と指摘する。

 ドローンには、今回の石油施設攻撃で使用された「自爆型ドローン」と、アメリカ軍がアフガニスタンなどで使用した「攻撃型ドローン」の2種類ある。「攻撃型ドローン」は、無人偵察機を改良したもので、目標に攻撃を加えて帰還することが可能だ。

 黒井氏は、今後、攻撃型ドローンが戦争の主役になるのは間違いないと話す。

「ドローンなら、たとえ地対空砲で撃ち落とされても兵士の人的被害が出ない。いまはAIを搭載し、兵士がコントロールしなくても、ドローン自らが攻撃を加えて帰って来られるようになった。さらに、戦闘機の無人化も進んでおり、『殺す側が死なない戦争』に変わりつつある」

 ドローンの進化は、戦争の形態すら変えてしまうのかもしれない。

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