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【読書感想】おしゃれ嫌い 私たちがユニクロを選ぶ本当の理由

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おしゃれ嫌い 私たちがユニクロを選ぶ本当の理由 (幻冬舎新書)
作者: 米澤泉
出版社/メーカー: 幻冬舎
発売日: 2019/07/31
メディア: 新書
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おしゃれ嫌い 私たちがユニクロを選ぶ本当の理由 (幻冬舎新書)
作者: 米澤泉
出版社/メーカー: 幻冬舎
発売日: 2019/07/30
メディア: Kindle版
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内容紹介
日本の「国民服」となったユニクロ。長く無視していたファッション誌も今ではユニクロの虜だ。ここまで普及した理由は、服は特別なもの、おしゃれは難しいという思い込みを解き、服で個性を競うことに疲れた人々の心を掴んだから。もう誰もが服に余計なお金も時間も使いたくない。

ユニクロはその変化にいち早く気づき、「見た目」をよくするための服ではなく、「くらし」をよくするための服を提案し続けてきた。それは世界をも席巻している。これまで指摘されることのなかったユニクロのメッセージと消費の変化を気鋭の社会学者が鮮やかに読み解く。

 「ユニクロがなぜこんなに選ばれるようになったのか?」について書かれたものだと思っていたのですが、ユニクロというブランドについて、というより、「ファッション」に興味を失い、「ていねいな暮らし」に重点を置くようになっていった平成以降、バブル期以降の人々のライフスタイルの変化を追っていく、という内容になっています。

 僕自身、ユニクロには大変お世話になっているのですが、その理由というのは、「とりあえずユニクロで褒められることはないけれど、そんなにみっともなくはならないだろうし、いちいち店員さんが張り付いてくるわけでもないので買いやすい。値段もそこそこだし……」という感じなんですよね。

 「ユニクロのおかげで、服選びという人生の面倒ごとが減って助かる」と思っているのです。

 「価格」に関しては、いまから20年前くらいは、「ユニクロ」=安い、というイメージだったのですが、いまは、価格破壊的なディスカウント衣料の店もけっこうあるので、ユニクロも、それなりの値段の服になったとも言えそうです。
 
 スティーブ・ジョブズが、コーディネートする時間がもったいないから、と、いつも同じ格好で通している、というエピソードが伝わってきたときには、「いつも同じ服」でも、ものは言いようなんだな!と嬉しくなったのを記憶しています。

 僕の場合、ファッションに疎いだけに、「いまのファッション業界や流行がどうなっているのか」というのは、ほとんど意識したことがありませんでした。
 カッコいいヤツじゃないと、カッコいい服を着る意味もあまりないだろうし。

 「ユニクロでいいじゃない」と人々は口にし始めた。服は所詮そんなものなのだ。今までの服が魔法にかけられていただけなのだ。私たちは「服は特別」だと思わされていたのだ。しかし、バブルもはじけて、みんなすっかり目が覚めた。たかが服なのだ。魔法を解かれた服は、本や雑誌、パソコンやエアコンと同じように売られ、買われていくようになった。

 家電量販店のビックカメラとユニクロの共同店舗である「ビックロ」が新宿東口に開店したのは2012年のことであるが、今では誰も家電と服が同じフロアで売られることに疑問を抱かなくなった。「素晴らしいゴチャゴチャ感」というコンセプトのもとに、ビックカメラとユニクロの一体感を強調した店づくりによって、東京の新名所と言われるまでになっている。

 服だけが特別な空間で、ハウスマヌカンという名の店員によって恭しく売られていた時代は遠い過去になった。
 いつでも、どこでも、誰でも買える、「みんなの服」。そんなユニクロの服の特質を明確に表しているのが、ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長である柳井正氏の名言「服は服装の部品」であろう。この文言は2011年にユニクロイノベーションプロジェクトを立ち上げ、ユニクロの服とは何かを改めて問うた際にも、真っ先に挙げられている。つまり、「服は服装の部品」とはユニクロの最も重要なコンセプトでもあると言える。

 ここまでみんながユニクロになってしまうと、それはそれで、「やっぱり、おしゃれな人っていうのも魅力的だな」なんて、今さらながら、僕も思うことがあるのですけど。

 ファッションに使えるお金がない、という事情もあるし、東日本大震災をきっかけに、「ファッションで他者と差別化する」よりも、「ていねいな暮らしぶりをSNSなどでアピールし、共感を呼ぶ」ほうが重視されるようになっていったのです。

 ハレの日に着る服よりも、日常を大切に。

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