セブン銀行とNECは、顔認証技術を搭載したATMを開発。QRコードの読み取りが可能になっているほか、AIによる現金の需要予測を行い、使いやすく、止まらないATMを目指す。
セブン銀行とNECは、顔認証技術を搭載した次世代ATMを開発。9月から順次導入し、入れ替えを行う。次世代ATMは2020年夏までに都内に設置し、2024年度までに全ATMを入替設置する予定だ。新たなATMの特長は以下のとおり。

顔認証では、NECの生体認証「Bio-IDiom(バイオイディオム)」を導入。顔認証AIエンジン「NeoFace」を活用し、事前にPCやスマホから入力された個人情報に基づいて、QRコードを出力する。このQRコードをATMで読み取るとともに、ATMに搭載されたカメラ、スキャナーを用いて、顔と本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)を撮影することで、本人確認の一連の手続きが可能となる。

こうした機能を活かして、セブン銀行は2019年10月下旬に、スマートフォンで必要事項を事前に入力し、その情報をもとに出力されたQRコードをATMで読み取り、本人確認後、口座を開設する実証実験を行う予定だ。
ATMには、QRコードの読み取り機能がある。また、ATMでの取引の際、スマートフォンのBluetooth機能がオンの状態であれば、クーポンなどお得な情報やご利用明細票のスマートフォンへの配信も可能となる。

ユニバーサルデザインの面では、車いす利用者も使いやすいように、インターホンなどの操作位置を下げたほか、カップホルダー、杖置き、買い物袋下げを備え、より操作しやすい環境を整えている。


また、AIやIoTを使った運営の効率化によって、止まらないATMの実現にも注力。ATMごとに現金の需要をAIが予測し、IoTによってATM各種部品の故障を感知、予測する仕組みになっている。
MONEYzine編集部[著]