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リーグV目前の巨人を悩ます「菅野の現状と今後」 - 新田日明 (スポーツライター)

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メジャーリーグからの評価が急落

そして実は今季の〝ダッチロール〟によって菅野自身にも将来的な進路を左右しかねない、逆風が吹きつけている。メジャーリーグからの評価が急落していることだ。このまま順調にいけば、海外FA権の取得は2021年シーズン中。すでに菅野はメジャーリーグ挑戦を公の場でほのめかしており、周囲も既定路線として受け止めている。

一部では「1年前倒しの形で2020年のオフ、巨人が球団史上初のポスティングシステムによるメジャー移籍を菅野に対し、容認するのではないか」との見方も出ているが、この流れに暗雲が垂れ込めそうな気配となっているという。ここ数年、ネット裏から菅野に熱視線を送り続けているアメリカン・リーグのMLB球団極東担当スカウトは渋い表情を浮かべ、次のように述べた。

「シーズン中に2度も腰痛で離脱してしまうのは、ひいき目に見てもマイナス要素だ。MLBはNPBよりもタイトなスケジュールの上、移動もハード。来年31歳を迎える彼が万全な状態をキープし、MLBでプレーできるかは『クエスチョンマーク』をつけざるを得ないだろう。下手をすれば、メディカルチェックでクリアできないところが出てくる可能性もあるかもしれない」

コンディション的に厳しい状況にもかかわらず今後の菅野にはCS、それを突破した際の日本シリーズだけでなく、さらなる大勝負も待ち受けている。侍ジャパンの候補メンバーとして11月からの国際大会「プレミア12」への参加だ。過去の実績を考慮すれば、菅野の選出は確実。8月末に行われた侍ジャパン・スタッフ会議でも稲葉篤紀監督が菅野を候補入りさせたとみられている。

菅野も東京五輪への前哨戦となる同大会への参加に並々ならぬ意欲を燃やしているだけに、何とか出場したいところだろう。しかも同大会はメジャーリーグスカウト陣の「見本市」となる観点もある。活躍すれば、急落した評価を再び引き上げることもできるはずだからだ。

そういう諸々の無理がたたって〝パンク〟してしまうのが一番怖い。いずれにせよ、菅野は自身のコンディションとスケジュールをニラみながら今後の2か月間は非常に難しいタイトロープを渡らなければいけないことになる。菅野の叔父である巨人・原辰徳監督も甥っ子の起用法には腐心しているはずだ。今こそ百戦錬磨の指揮官としての手腕が問われる。 

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