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『政局』に依らず『政策』で国会を動かすべし。

先週は二回に亘って日帰りの出張をしてきました。5月30日には福井県敦賀市にある高速増殖炉の原型炉「もんじゅ(休止中)」へ。6月1日には本州の最北端、青森県の下北半島に位置する「大間原子力発電所(建設中)」と同県の六ヶ所村にある「使用済み核燃料再処理施設(アクティブ試中)」の三つの施設を見てまいりました。

それぞれ、現地の担当者から仔細に説明を受けたあと、短い時間ではありましたが、首長さんや議員さん、地域住民の皆さんとの意見交換もおこなってまいりました。これら一連の核関連技術が日本の国力の一部を構成しているという事実をあらためて実感したと同時に、長年に亘るご苦労の末に立地を受け入れた地域の現在の切実な思いというものも、受け止めることができました。

とはいえ、原子力政策は我が国と全国民の将来にかかわる重要な「国策」です。昨年の福島原発の事故を受けて国民意識も大きく変わりつつある中、事業者や立地地域の皆さんの事情だけで方針を決するわけにいかないことは言うまでもありません。「安全性」「経済性」「未来世代への責任」「立地地域の事情」「安全保障上の意義」、、、あらゆる観点を総合的に検討した上で、誤りなき判断を下していかなければならないと、肝に銘じて帰ってきたところです。

さて、国会はこの週明けから極めて重大な局面を迎えます。二回にわたる「野田・小沢会談」が「平行線」に終わり、「税と社会保障の一体改革」を巡る民主党内の亀裂はこれで決定的となりました。野田総理はこれから自民党との修正協議と合意の形成に大きく舵を切るでしょう。「問責二閣僚」を含めた内閣改造も行われる見通しです。長らくこう着状態にあった国会がいよいよ動き出すことになります。

今国会の会期末は今月の21日。総理の外交日程も入っているようですら、少なくとも15日くらいまでには衆議院段階での採決を済ませて参議院に送付しなければ今国会中の成立を期すことはできません。さらに参議院でも十分な審議時間を確保するとなると、少なくともあと一月は必要となります。国会の延長は必至の情勢です。

野田政権がそこまでの決意をしてくるのであれば、我々も修正協議に応じ、合意点を見出し、成立を期していかねばなりません。相手はある意味、満身創痍になって「協力してくれ」と言ってきているのです。しかも、「消費増税によって社会保障財源を確保する」というのは我が党の従来からの主張でもあります。ここは「小異」にこだわるのではなく、「大同」での決着を目指して協議をおこなうべきだと思います。

考えてみれば、自民党が消費増税を公約にしたのは野党になってからのと。高支持率を誇った小泉政権でも後回しにしてきた。一方の民主党は三年前に荒唐無稽なマニフェストを掲げたものの、この三年間の与党経験を通じてようやく我々と認識を共有するようになってきた。この千載一遇のチャンスを逸してしまえば、次にどこがどのような政権を作ろうとも、当分の間、この問題を解決することは困難となるでしょう。是非ともこの機会を活かすべきだと思います。

むろん、それがためには、民主党が掲げてきた「最低保証年金」や「総合子ども園」「高齢者医療制度廃止」などの政策を一旦、取り下げてもらう必要があります。彼らとて「立場」も「面子」もあるでしょうから、なにも完全に放棄しなくともよい。我が党が提案している「社会保障国民会議」の中に各党の案を持ち寄って、そこで徹底議論すればよい。その方法ならみんなが納得できる。大事なことは決めるべきを決めることです。自民党もあまり深追いして愚図愚図言わぬがよい。

野田総理は党内の最大勢力である小沢グループと袂を分かち、問責閣僚を事実上更迭し、さらにマニフェストの大部分の旗を降ろしてまで協力を求めてきているのです。かつては同じように「ねじれ国会」の中で苦労してきた自民党です。政権与党がそこまで折れてきた以上、ここは「武士の情け」があっていい。しかも、我々が主導して我々の政策が実現できるのです。ここは大局に立っての判断が必要なところでしょう。

国会が延長されれば、「原子力規制庁法案」や、一票の格差是正のため「公職選挙法改正案」など、重要度の高い法案から片付けていけばいい。そうすれば「解散総選挙」にも自ずから見通しが立ってくる。そもそも、「解散時期を明言しろ」というのは無茶な注文でしょう。ましてや、「解散するなら賛成する。しなければ反対だ」というのでは、「政策」ではなくて「政局」そのものだ。国民から見透かされ、軽蔑されるだけでしょう。ここはあくまでも「政策」中心の与野党協力でなければならんと思います。

衆議院の残り任期はあと一年。慌てることはない。それよりも為すべきことを為すことのほうが大切です。さまざまな要因によって、「仕事をしたくともできない」という状況となれば、堂々と国民に信を問えばよい。「代表選」だの「総裁選」などと言ってみたとて、国民にしてみればさしたる関心事項ではない。それよりも、「日本がどこへ向かうのか」を国民は知りたがっている。それに応えられる政治を創り出せるリーダーと勢力こそが次の日本を背負うことになる。私はそう思います。

今後の日本政治の命運を決すとも言うべきこの大事な会期末に当たり、一人の国会議員として後世に恥じない対応ができるように、心を引き締めて臨まなければと決意しているところです。

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