- 2019年09月14日 07:34
「打ち上げ花火」と化した北朝鮮ミサイル
■「ミサイルも百発打てば当然になる」
令和の時代になってから、北朝鮮から何発のミサイルが発射されたのか? そんな回数を正確にカウントすることが虚しくなる程に、もはや、北朝鮮のミサイル発射は恒例の「打ち上げ花火」と化しつつある。
「北朝鮮がミサイルを発射しました」
「北朝鮮が打ち上げ花火を上げました」
恐ろしいことに、日本国内において、この2つの言葉はニュアンス的にはほとんど変わらなくなってきている。
先日も「北朝鮮が2発のミサイルを発射しました」というニュースがあったばかりだが、多くの人は内心こう思ったはずだ。
「あ、そう。」
韓国が「嘘も百回言えば真実になる」なら、北朝鮮は「ミサイルも百発打てば当然になる」といったところだが、その言葉の意味を身を持って証明しているのが現在の日本人だとも言える。
■北朝鮮ミサイルの「報道しない自由」
北朝鮮がミサイルを発射する度に、政府からは「遺憾」だの「断じて容認できない」だのという言葉が発せられるが、実際には「容認しまくり」というのが否定できない哀しい現実だ。
全てがアメリカ頼みの政府の姿勢にも違和感を感じる国民はほとんどおらず、むしろ当然のこととして受け入れている人の方が圧倒的多数を占めているという有り様だ。
このような茶番劇を延々と繰り返すのなら、もう北朝鮮のミサイルは無視して報道しない方がよいのかもしれない。それも「報道しない自由」に該当するのかもしれないが、北朝鮮の煽り行為で日本が神経質になるだけのことであるなら、いっそのこと無視した方が精神衛生上も好ましいのではないかとさえ思えてしまう。
■もし、ミサイルが日本に着弾すればどうなるか?
シミュレーションとして考えると、もし仮に、北朝鮮からのミサイルが誤って日本に着弾してしまっても、日本は「断じて容認できない」という負け犬の遠吠えをあげるだけで何もすることができずに泣き寝入りするのではないか?と思うことがある。
こう言うと、「そんなことになると国際世論が黙っていない」と言う人がいるかもしれないが、よくよく考えてみると、元々、北朝鮮は性善たる信用を築いている国ではなく、人道的にも国際世論からは非難され続けている国である。そんな国がミサイルを誤射して隣の島国国家にミサイルが着弾したところで、国際世論がどれだけ変わるというのだろうか?
そもそも、ミサイルが日本に着弾すれば、仲裁役として北朝鮮に反撃してくれる国があるのだろうか?
あるとすればアメリカだけだと思われるが、いかにアメリカとて、本当に軍事的な制裁を加えるところまでいくかは分からない。
当のミサイルで被害を受けた国(日本)が何もしないのに、どうして他国であるアメリカが“同盟”を結んでいるという理由だけで、日本のために命を賭けて北朝鮮と戦うと思えるのだろうか?
北朝鮮と韓国が統合国家になる可能性も囁かれている昨今、“アメリカが何とかしてくれる”という身勝手な思い込みは、大きなリスクになるという厳しい現実にも目を向ける必要がある。