記事

保育園入園指数 障害児対応に課題あり

 待機児が増えることにより、入園できる、できないの判断をする「利用調整指数」(点数。以下指数)によって運命が左右されてしまう。そのため、指数の見直しを求める意見が毎年のように出ている。この状況下で障害児の指数を考えさせられる陳情が9月10日の市議会文教委員会で審議された。



■1歳までは手帳が取得できない

 陳情は、「保育園入園要綱の障害児の扱いに関する陳情」。認可保育園への入園審査で判断基準になる指数の「最終指数」に「障害を有する 児童(障害者手帳を所持している場合)」と規定されているが肢体不自由がない場合は、1歳になるまでは療育手帳を取得できないため障害児と認められない。そのためゼロ歳では入園が難しいことの改善を求めるものだ。

 指数は認可保育園を希望している家庭の状況に応じて数値化され、入園できる順番を決めるもの。しかし、入園希望者が多く、同じ点数で並んでしまい点数が同じなのに認可保育園に入れないことから、同じ点数でも子どもが多い世帯を優先するなどの優先順位が設けられており、その第6順位に「障害を有する児童(障害者手帳を所持している場合)」を武蔵野市では設けている。

 障害者手帳には、「身体障害者手帳」、「精神障害者保健福祉手帳」「療育手帳」(東京都では愛の手帳)がある。身体は視覚的に判断がしやすいが、「精神障害者保健福祉手帳」「療育手帳」については、生後間もない状態では障害があるか判断がし難いため1歳になるまでは取得できないと東京都では定められている。そのため、ゼロ歳児で身体以外の障害児は手帳がないことで点数として不利になり入園が難しくなっているのが現状だ。

 また、平成25年に施行された障害者総合支援法では障害者(児)の定義として政令で定める359の疾病(難病を含む。今年7月に3例が追加され361となった)が明記され、これらの疾病に罹患している場合は、障害者として定義され、手帳なしでもサービスが受けられるとされたことから保育園の入園についても手帳がなくても障害児と認めるべきではないかと陳情では指摘されていた。

■障害の内容が分からない

 委員会の陳情審議では、この361例がどのような疾病なのか。数が多く、初めて聞いた疾病の名前もあり、判断がし難いとの質問が相次ぎ、市の担当者からは調査するために時間が必要との答弁があった。そのため、継続審議となり11月18日の文教委員会で再度審議されることになった。

 川名からは、そもそもで言えば、同じ点数で入れないことが根本的な問題で、希望する子どもが入れるように定員をまずは増やすことが必要ではないか。361疾病については個別に保育が可能かを含めて調査するにしても、例えばダウン症候群の子どもであれば染色体で分かるのだから手帳がなくても障害児としてもいいのではないか、と提案を含めて質問した。

 答弁でも定員を増やさないと解決しないと考え増やしてきている。ダウン症候群については、可能だろうとの答弁だった。

 武蔵野市では来年4月に認可保育園が3園開設予定だ。定員が増えることで、同じ指数で優先順を争うようなことが起きないようになること。さらに、希望者が全員入れるようになることを期待したい。

【参考】
陳受31第11号 保育園入園要綱の障害児の扱いに関する陳情
福祉保健局障害者施策推進部地域生活支援課
 令和元年7月1日から「障害者総合支援法」の対象となる疾病が361に拡大されました(361の疾病はこちらに記載)

あわせて読みたい

「待機児童」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    維新が森ゆうこ議員の懲罰を要求

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

  2. 2

    中年男性とJK密会描く漫画が物議

    BLOGOS しらべる部

  3. 3

    元セガ社長の暴露に「ムカつく」

    fujipon

  4. 4

    現金にこだわるサイゼ社長に呆れ

    永江一石

  5. 5

    安倍首相だけを批判する朝日の罪

    木走正水(きばしりまさみず)

  6. 6

    昭和女性描く漫画 閉塞感に愕然

    紙屋高雪

  7. 7

    現代人にADHD的なミスが多い理由

    BLOGOS しらべる部

  8. 8

    ヤフーLINE統合 Pay事業続けるか

    AbemaTIMES

  9. 9

    スタバのモバイル注文は「残念」

    内藤忍

  10. 10

    自民議員 習氏の国賓来日に異議

    原田義昭

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。