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オダギリジョー、映画監督デビューのきっかけは「健康診断」


 9月9日、俳優のオダギリジョーが都内で会見を開き、自身が初監督をつとめた映画『ある船頭の話』について語った。

 長い間俳優として活躍してきたオダギリだが、当初は映画監督を目指していたという。

 これまで映画を撮らなかった理由について、「いくら作りたいと思っても、俳優の立場を利用する形で、甘えて撮るのはいいことではないと思って。いくら本気で映画に向かっても『俳優オダギリジョーが作った』というフィルターがかかって、フェアな評価をいただけない気がした」と語った。

 そんなオダギリが監督業を決意したのは、意外にも健康診断だったという。

「健康診断であまりよくない結果が出まして……。そのときに、おおげさな話として、残された時間というものを改めて考えたんですよ。

 残された時間に何をするべきかって考えたとき、本当は映画を撮りたかったのに、変なプライドや自分でやりたい気持ちを閉じ込めていたなと(気づいた)」

 初監督だが、キャスト陣との接し方についてはこだわりがあった。

「信頼する先輩方をお呼びしたので、芝居をつけることは避けました。(俳優が)役を考えることは当たり前で、(監督は)その役を深めることが仕事なので」

「いちいち監督が説明するのは野暮」と話すオダギリだったが、ここで通訳が「野暮……?」と日本独特の言葉に戸惑い、オダギリが「うーん、『必要ないこと』って意味ですね」と補足を入れる場面もあった。

 今回の作品には、俳優として登場はしない。オダギリは「セリフを覚えることが、けっこう面倒くさくて。いくら自分の監督作品であろうと、そこに時間を割かれるのがすごくイヤで、絶対に出たくなかった」と笑い交じりに明かした。

 続けて、「監督として現場で、自分の作りたいものを作ることに集中するのであれば、俳優をやってる暇なんてないだろうなって正直思っていた」と語った。

 9月5日、作品がベネチア国際映画祭で上映され、13日から日本でも公開が始まる。今後は、監督としての活躍が目立ってくるのかもしれない。

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