記事

韓国での整形ってどんなの? 実際に挑戦してきた

1/2

「もう少し目が大きければ…」「鼻が高ければ良いのに」――漠然とそう思ったことはないだろうか。筆者(20代後半・女性)は、何度もある。

日本美容外科学会(JSAPS)の調査によると、2018年に日本国内で行われた美容外科手術の約9割が顔や頭部に関する手術だったという。この結果は、顔に関する手術が4割程度という世界の手術結果と大きく傾向が異なり、顔を整形したいと思っている日本人は私だけではないようだ。

そこで今回、韓国整形について取材するために韓国へ渡った筆者は、美を求める女性たちの心境に一歩でも近づけたらと思い、整形をすることにした。

異国で"手術"という緊張感

筆者が整形を行う場所として選んだ病院は、多くの美容整形外科が点在する江南区にある「ナム整形外科」。院長であるグァク・インス代表に「韓国で整形をする日本人について」のインタビューをしたこともあり、こちらで手術をすることにした。ナム整形外科は、整形外科と皮膚科が一緒になっている病院で、輪郭形成など、大きな手術をともなう美容整形の施術を得意としている。

しかし、整形の決意をしたが、いざ手術となると尻込みしてしまった。そこで、韓国の女性たちの多くが美容整形皮膚科でおこなっているという皮膚への「レーザー」を受けることにした。この治療は、肌にレーザーをあてて肌細胞を破壊することで肌は再生しようと働き、肌の代謝が良くなるため、レーザーをあてる前よりも肌が綺麗になるというものだ。

韓国には、「肌管理」という概念があり、レーザーや注射などを肌に施しスキンケアを行うため、肌がきれいな人が多いのだという。韓国の保健福祉部によると、訪韓する外国人患者にも皮膚科での治療は人気で、美容整形をする外国人約9万人のうち、皮膚科を訪れる人は13.7%になるという。

整形外科と皮膚科が一緒になっている「ナム整形外科」。馴染みの患者さんだろうか、受付では、受付のお姉さんと患者さんが仲良さげに話していた。ハイソな病院の雰囲気と異なり、受付のお姉さんたちはフレンドリーでアットホームな印象だ。

まず治療の前に、カウンセラーのイムさんに自分の悩みを伝え、治療内容のカウンセリングを行う。私は、日本人のあかねさんに通訳してもらいながら話を進めた。

お二人とも柔らかい雰囲気の女性で、緊張する私に治療の流れやリスクをわかりやすく教えてくれた。なので、カウンセリング面での心配はなかったが、通訳を介して病院側と話しているという状況から「私は異国で治療を受けるんだ」と、緊張した。

レーザーをあてるだけでも「もし火傷を負って取り返しのつかない肌になったらどうしよう。日本じゃないから、馴染みの病院へすぐに駆け込むこともできない」と不安がよぎった。

イムさんによると、レーザーは肌を破壊…人工的に火傷をさせるため、ゴムで肌を弾かれるような痛みが治療中続くという。カウンセリング後、その痛みを和らげるために、顔全面に麻酔クリームを塗ってもらった。

この状態で約20分。洗い流すと肌の感覚がなくなっていた。

麻酔クリームを塗ったことで、歯医者で麻酔を打たれた時になる、「唇の感覚がない…」という麻酔状態が顔面に起こった。爪で肌を挿しても痛みがなく、不思議な感覚だった。

異様な雰囲気漂う治療室に腰が引ける

20分後、麻酔クリームを拭き取ってもらい、レーザーを打ってもらうために施術台の上に寝転がり天井を見上げると、緊張からか鼓動が速くなった。

整形に関する取材(https://blogos.com/article/384333/)で話を聞いた、韓国で整形手術を受けた日本人女性の華さん(18歳・仮名)も「施術台に乗ると、ああ、整形するんだ。と実感が湧きました。それまではなんだか他人ごとだったかもしれない」と話していた。確かに施術台の上に乗った瞬間、実感が湧いた。強い意志を持ち、「整形をする」と決めていても、実際に手術の段階に至るまではどこか他人ごとで、いざ手術、となると、頭が冷静になるのかもしれない。

施術台から見た天井の様子。独特の緊張感が漂う。

天井を見つめること5分、いや、もっと短かったかもしれないが、私が寝転がる施術台の周りを看護士や通訳などが取り囲んでいる状態は居心地が悪く、先生が来るまでの時間がとても長く感じた。

皮膚科専門医のペク・サンフン院長が1発目のレーザーを打つまで、「痛みに強いので」と、自信満々の私だったが、実際に打たれると、外科的手術を伴わないレーザーでさえこんなに痛いのかと混乱した。麻酔で麻痺しているにもかかわらず、なぜ痛いのかと泣きたくなった。

レーザーはハンコを押すように何回も顔に機械を押し当てていくのだが、1発目から痛かったので、気を逸らすために家族の誕生月をひたすら足し算したり掛け算したりして、約5分間耐えた。

治療直後の私の肌には無数の横線が入り、赤くなり、毛穴が肥大したように見えた。「肌が綺麗にするどころか、良くないことをしたのでは」という不安に襲われていると、通訳のあかねさんが「よく頑張りましたね!!」と褒めてくれた。そこで気づいた。「私、頑張ったんだ」と。美しくなろうと、痛みに耐えたのだ。多くの女性が「美しくなろう」と痛みに耐えて美容整形を行っている。なんて偉いんだろう。

治療が終わると、術後のDT(ダウンタイム。治療のあとの腫れがひくまでの期間)だ。鏡で自分の肌を確認する時間もなく、術後の肌は火傷をしている状態なので保冷剤でガンガンと冷却を始めた。この肌を冷やしている時間が治療の中で一番長く、30分ほどかかっただろうか。この間に私は改めて思った。「整形している人たちはすごい!!」と。

凍ったマスク2枚分、氷がなくなるまで冷やされた。冷えすぎて顔の神経がおかしくなってしまうのではと不安になるくらい冷やされた。

外科手術を伴う場合、こんなレーザーの痛みどころではなく、血も出る。一瞬で腫れなど引かない。痛さ・寂しさ・不安、様々な気持ちが入り混じり、浮き沈みは激しくなるだろう。実際私は、治療後3日感はまるで顔がサンドペーパーのような肌触りで「今後どうやってこの肌と付き合っていけばいいんだ…」と軽く絶望することになる。

また、今まで自分が見てきたもの・触れてきたものが変化すると、「なんとも言えない」気持ちになる。私の場合、肌だけなので大げさだが、目や鼻、輪郭が変化すると、今まで見てきた自分の顔とは大きく異なるだろう。もちろん、変わることができるのが整形の良さだが、治療前の顔には、もう戻れないのだと実感する。

あわせて読みたい

「整形手術」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    堀江氏の低賃金めぐる解説が秀逸

    かさこ

  2. 2

    札幌開催 小池知事の発言に呆れ

    鈴木宗男

  3. 3

    よしのり氏 安倍首相に期待残す

    小林よしのり

  4. 4

    音喜多氏 朝生出演で未熟さ痛感

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

  5. 5

    ネットを楽しむバカと勝ち組たち

    BLOGOS編集部

  6. 6

    ユニクロ会長の日本人批判に反論

    自由人

  7. 7

    ZOZO売却でライザップ再建を想起

    大関暁夫

  8. 8

    質問通告遅らす森議員は官僚の敵

    天木直人

  9. 9

    冷静な報道がネット炎上を止める

    倉本圭造

  10. 10

    CSの大欠陥を証明した西武敗退

    幻冬舎plus

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。