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世界で40秒に1人が自殺ーーWHOは農薬規制が自殺率減少に効果的と指摘

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強毒性の農薬を規制することで自殺が減少

WHOはこのほど、国連食糧農業機関(FAO)と共同で「自殺防止と農薬規制」をテーマに報告書を発行した。報告書は、強毒性の農薬を規制することで自殺率が下がると言及している。

そのために重要な役割を担うのが農薬の登録・規制を担う機関だ。報告書は、同機関を国民の食の安全を保障し、昆虫媒介性疾病を予防する重要な存在としながらも、頻繁に農薬を使わなくても、WHOやFAOが推進する総合的病害虫管理や総合媒介生物管理を含む代替手段があると説明。さらに農薬の中には人間にとっては極めて毒性の高い農薬があり、職場や家庭で長期的に暴露することで、皮膚炎や呼吸器疾患、がん、繁殖障害、神経発達障害、行動障害などを引き起こす危険性もあるとしている。

しかし危険性が高い薬物でありながら、農薬の入手や管理は厳格に行われているわけではない。世界的に農業が盛んな地域では農薬が家庭や職場に置かれており、都会でも家庭の害虫駆除などに使われている。

こうした農薬の手の届きやすさが服毒自殺の多さを招いているという。さらに毒性が高い農薬の場合、医療機関や効果的な治療が受けられない場所であればあるほど、死に至る可能性が高くなる。

強毒性の農薬の規制が自殺率の低下に有効的だとする背景に、自殺率上位国のスリランカと韓国の事例がある。スリランカでは、強毒性の農薬を禁止したことで自殺率が70%下がり、1995年から2015年で約9万3000人の命が救われた。韓国では、2000年代に入って服毒自殺に使われた大半が除草剤「パラコート」によるものだった。2011-2012年に同製品の販売を禁止したところ、2011-2013年の農薬による服毒自殺は半減したという。

報告書は農薬による服毒自殺を防止することは、SDGsの目標2「飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する」、目標3「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する」の達成にもつながるとしている。

WHOは、国家レベルで自殺を適切に記録、観察することが国家の自殺対策戦略の基盤になるとしていると呼びかける。しかしWHOの加盟国で適切な人口動態登録をしているのは183カ国中80カ国のみで、低・中所得国の多くは適切な情報を記録できずにいる。

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