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1ページの首脳宣言はG7の「原点回帰」-議長国フランスのピック駐日大使が明らかに

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 今年8月のG7フランスサミットで議長国を務めたフランスのローラン・ピック駐日大使は、言論NPOが9月5日行った「G7フランスサミット―成果と課題とは」のパネルディスカッションに参加し、1ページの宣言文のみの発表としたマクロン仏大統領の意図について、「1975年に仏ランブイエでG7が発足した際も、価値観を共有する民主主義国家の間の非公式な話し合いの中で、世界の問題を解決していこうという趣旨だった。その原点に立ち返ったのが今回の会議だった」と説明しました。



 議論には、かつて米国の駐日大使館で首席公使を務めていた在日米国商工会議所会長のクリストファー・ラフルアー氏や、G7で日本政府側のサブシェルパを務めた塚田玉樹・外務省経済局審議官も参加しました。

 まず、司会を務めた言論NPOの工藤泰志が、今回のサミットが自由な議論を尊重したのは分かるが、共同声明をまとめることができなかったのは、新しいG7の在り方の模索なのか、合意が難しい中での破局を回避するための工夫なのか、と評価を求めました。



 ピック大使は「私たちは多国間主義の維持を優先し、多くの非公式会議で議論を重ねた。外交官でさえも従来のような20ページの声明文は読まないのが現状。それよりも、課題解決に向けた事実と行動に時間を振り向けた。そのため、市民やNGO、民間企業とも様々な対話を重ね、そして短い明快なメッセージを出すという新しい手法をとった」と説明しました。

 これに対して、ラフルアー氏も「首脳個人間の率直な意見交換を通した信頼醸成という、G7本来のコンセプトに回帰した」という認識を提示。塚田氏も「G7は40年以上の歴史の中で官僚主義に陥り、首脳宣言は官僚がすべてお膳立てし首脳の了承をもらうというスタイルだったが、今回は実際に首脳が議論した内容のうち新しい要素を首脳自らの手で文書にまとめた」と語り、3氏ともに、G7は首脳間の自由な意見交換という原点回帰をしている、との見方を示しました。

議長国である日仏の緊密な協力により、G7とG20の議論の連携が実現した

 一方で、ピック大使は、閣僚レベル、事務レベルでの協議の積み重ねという一連の会議体の総体としてのG7のプロセスは「形を変えて活かされている」という認識を提示。その例として、ブラジルのアマゾンの森林火災に対して2000万ドルの緊急支援を行うことを合意したこと、2020年までにデジタル課税の国際ルールを取りまとめる方針を、G7としても支持することが決まったことを挙げました。 

 これに関連し、G7に加え、議長国として今年6月の大阪でのG20にも携わった塚田氏は、広範な世界課題を筋書き通りに話し合うG20と、重要テーマで高度な規範、基準を作り上げるG7、という両者の違いを説明し、「G20は全てが計算し尽くされた官僚的な完成度の高い会議であるのに対して、G7は同じ価値観を共有する国同士で、首脳間が問題に対する戦略的な考えをすり合わせる。これは官僚には手の届かないところだと思う」と、G7の重要性を強調しました。また塚田氏は、G20、G7の議長国である日仏両国が緊密に調整した結果、両者の議論には明確な親和性が見られたと振り返りました。

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