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高齢者在宅医療の考え方 病院から在宅医療へ でも病院は必要

在宅医療の専門家、医療法人社団悠翔会佐々木先生のブログです。



連続でツイートしましたが、ブログにも記録して置きたいと思います。一部ツイッターのため引用改変しています。
>治らない病気や障害とともに、人生の最終段階に近いところを生きている。心身ともに脆弱で、入院のリスクが非常に高い。
そして入院すると、身体機能・認知機能がともに低下してしまう(入院関連機能障害)。その主たる要因は、環境変化のストレス(リロケーションダメージ)と、安易な食事制限・動作制限による医原性のサルコペニア。高齢者にとっては、入院そのものがリスクでもあるのだ。

多くの患者や家族は「何かのときは入院できれば安心」という。確かに入院しなければ治療できない病気もある。しかし、入院には死亡や要介護度悪化というリスクを伴う。
実際、多くの高齢者はフレイル以降、骨折や肺炎など、さまざまな病気を繰り返し、病気そのもの、あるいは病気の治療のための入院により、徐々に心身の機能を低下させていく。そして、最期は病院で治療を受けながら亡くなっている。

「何かあったら病院へ」ではなく「病院に行かなくても済むようにする」ことが大切なのだ。

つまり、予防医学だ。
高齢者患者が入院することで必ずしもよくはならないということの説明です。そう高齢者における病院医療の限界を説明しています。そしてそれに対する対策として
>①一次予防:発症予防
つまり、肺炎や骨折を起こさないこと。
栄養ケア、口腔機能ケア、そしてリハビリを中心に取り組むべき

>②二次予防:早期発見・早期治療
早めに見つけて、入院が必要になるほど重症化する前に治療してしまうこと。
早期発見のためには、ささいなことでも気軽に相談し合える、ケアチーム内の良好な関係性が重要になる。

>③三次予防:早期退院入院による機能低下を防ぐためには、1日も早く地域に戻せることが重要になる。
病院側と在宅側が、入院時から退院を見据えた情報共有を行い、治療のゴールを明確にしておくこと。そして、退院をスムースに受け入れられる在宅環境を整えておくこと。

>④四次予防?:ACP
人生が最終段階に近づくと、治療をしてもしなくても残された時間はそんなに変わらない残り時間を延ばすために積極的に治療をしていくのか、それとも、残り時間をその人の優先順位に応じて過ごすのか、あらかじめ考えておくことで、望まぬ入院を強いられることは少なくなる
在宅での対応について説明しています。特に④、病院医療者はなんとなくわかっているのですが、あまり望まれない病院治療を続けています。それもこれも、医療者が中途半端なガイドライン含めてなかなか倫理的に行動が制限されていることから訴訟への恐怖、いわゆる防衛医療が行われ、事故をおこさないための拘束含めた望まれない入院治療が行われているのです。

それも病院に患者が救急搬送されてしまうのだからある意味仕方がありません。その上で以下の対策が書かれています。
>悠翔会では毎年、担当在宅患者数が増えている。

では、緊急対応件数も、それに比例して増えているのかというと、実は減ってきている。

その理由は、レスキューオーダーとACPをしっかりと行っていることにあると思う。
レスキューオーダーとは、予期される体調変化に対し、あらかじめ対応を準備しておくこと。何が起こりうるのか、ということを、患者や家族、ケアチーム内で共有し、必要な薬剤や衛生材料を自宅に配備しておけば、何かあった時にセルフケアが可能になる。

「急変」とは、「予期せぬ体調変化」である、と仮定するのであれば、予測可能なものはそもそも急変とは言わないのかもしれない。つまり、レスキューオーダーによって、急変そのものを減らしてしまう、ということだ。
ACPがきちんと行われていれば、病院の受診を希望しない場合、それを納得して選択できる(もちろん受診を希望するのであれば、受診を選択すればよい)。
正しい在宅医療への方法提言です。実際の病院医療でも状態の悪化した患者に同じようなことがされています。
>入院が回避できなかったのは、医学的要因・医療者側要因ではなく、社会的要因・患者側要因が大きい

地域や施設の多職種としっかりと連携し、患者が安心して療養できる、家族が落ち着いてケアできる環境を作ることが、入院が必要と判断される閾値を上げる
そう、なるだけ入院させないでQOLを保ちながら生命を守ることを在宅で行おうと言っているのです。

ただ地方では在宅でどうしてもできない部分はあります。いやしっかりした体制を作られるまでは在宅だけではなく病院が必要です。ただその病院はすぐに退院させることを目標とし、在宅へうまく連携させることが望まれます。

民間病院でも入院中にこの在宅における老人医療と同じことを強く意識すれば、きっと地域医療はよくなるに違いないと感じています。その結果本来の救急医療も改善するはずです。

医療者が患者の本質を考え、本気を出せばきっとできると思っています。

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