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地域のジャーナリズムをどう支えるか カナダの先住民のTV局、米ニュージャージー州、英BBCの試みとは

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英BBCが地方ニュースを支える

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右端がプレスト(撮影Giorgio Mazza)

 ビクトリア・プレスト(英BBCのローカル・デモクラシー・レポーティング・サービス所属):「ローカル・デモクラシー・レポーティング・サービス」とは、BBCと地方のジャーナリズムが協力するプロジェクト。去年の初めから始まった。

 3本の柱がある。

 まずBBCはアーカイブ映像を含む巨大なコンテンツを持っているが、これをパートナーとなった地方メディアが使えるようになる。

 2つ目の柱がデータジャーナリズムで、データジャーナリズムのスキルを地方メディアのジャーナリストに教える。公的なデータを使ってどのような物語を語ることができるか。公益目的のジャーナリズムとは何か、など。

 3つ目の柱が、ローカル・デモクラシー・レポーティング・サービス。144人のBBCのジャーナリストがイングランド地方、ウェールズ地方、スコットランド地方のメディアに配置され、記者として働く。ほか数人が年末までに北アイルランド地方のメディアに配置される予定。派遣されたBBC記者の給与はBBCが払う。

 配置されたBBC記者は地方自治体、警察、消防署、健康医療サービス(NHS)を取材し、地方自治体が制作する資料に目を通す。資料は地方議会の議事録であったりする。議会も取材する。「その地方で政治家が物事を決定するとき、その場所にジャーナリストがいるようにする」。

 取得した情報は、パートナーとなった地元メディアと共有する。BBC、地方紙、そのライバルとなる地方紙も含む。ハイパーローカルなブログ、民間のラジオ放送がこれに入る場合もある。

 パートナーになっているのは、大小含めて100だが、この中には英国の地方紙発行大手3社も入るので、約850のタイトルが含まれ、これは地方新聞市場の75%を占める。昨年以降、春までに約6万本の記事が発信された。

 このプロジェクト開始のきっかけは、英国の地方紙市場の困窮だ。「2017年の統計によると、過去10年間で約300紙が廃刊となった。同じ間に発行部数は50%減っている」。

 「廃刊が続くと、地方自治体の政治を監視する人がいなくなる。権力の監視、詮索をする機能が十分に働かなくなる」。

 BBCは視聴家庭から徴収するテレビライセンス料(日本のNHKの受信料に相当)で国内の運営を賄っている。「今回のプロジェクトの新しさは、パートナー間での協力だ。広い意味で地方のニュース市場が一緒になっている。ライセンス料を使いながら、異なる形のジャーナリズムを実践している」。

ローカル・デモクラシー・レポーティング・サービス(BBCのウェブサイトより)

***

 (ジャーナリズム祭の報告から、最終回はドイツのスタートアップ「コレクティブ」の戦略を紹介します。)

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