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アマゾンの自然保護の実態

今年、アマゾンでの火災が話題になっている。このニュース、ブラジルを去る直前まで知らなかった。今回、飛行機から見る風景に煙はなかった。現地では1回だけ焼き畑の煙を見たが、半日程度で終わった。アマゾンは広い。でも、これで安心してはいけない。

今回宿泊したロッジ、ウアカリとジュマの差は歴然だった。ウアカリでうるさいほど飛んでいた鳥がジュマでは少なかった。

日本人の現地ガイドにそのことを伝えたところ、知る限りのことを尽くし、いろいろと案内してくれたようだが、それでも結果は差が歴然としていた。現地ガイドが言うには、ウアカリは世界自然遺産だし、保護地域に指定され、その後に動物が増えたそうである。

ジュマの周辺は保護地域に指定されていない。だから大型の動物が捕食されているとのこと。カイマンもウアカリほどの数がいなかった。ジャングルハイキングに出かけた地域では、かつて湿地にバクがいたそうだが、いつかしら現地の住民に食われてしまったとか。イルカは、さすがに泳ぎが速いからだろう、まだアマゾン流域に多いようだったが。

ついでに書くと、自然が保護されているウアカリだが、それでも動物の密猟が絶えないそうだ。とくにマナティの密猟がひどいとか。

「そんなの極刑だな」と思ってしまうのだが、殺人は罪だが戦争は罪でない人間社会と一緒で、政府もしくはその許可による自然破壊が許されるのが今の人間社会である。日本でも、「森林を大切に」との標語の横で、政府の許可を得た自然林の大規模な伐採が行われている。いかに身勝手を阻止するのか。原則はともかくとして、現実において難しい問題である。

もう1つはプラスティクのゴミである。アマゾン流域、見たかぎり、そのゴミをほとんど見かけなかった。10年以上前に見た揚子江の三峽下りとは大差だった。とはいえ、皆無ではない。

水中に棲む生物にとってプラスティクは脅威だろう。いかにプラスティクのゴミを防止するのか。これは先進国全体で考えないといけないテーマだし、E(エコ、環境)とS(ソーシャル、社会性)を標榜する企業としては心底注力すべき地域だろう。「担当者がアマゾンに行ったことあるの」と、そのうち質問しないといけない。

写真はホエザルである。ジュマ・ロッジで飼われていて、ゴミ箱を漁ろうとしている。

もう1匹、大きな灰色のサルも飼われていた。調べたところ、フンボルトウーリーモンキーらしいのだが、不確かである。この三段腹のサルもアップしておく。

ペット化した野生のサル、今のアマゾンの象徴である。

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