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デキる人がこぞって"趣味はアート"と言うワケ

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ZOZOの前澤友作社長、ファーストリテイリングの柳井正社長など、アートを嗜む有名経営者は少なくない。なぜなのか。ストライプインターナショナルの石川康晴社長は「売り上げ1兆円の企業の社長でも、アートにまったく関心がないと、海外ではグローバルに通用する人とは見られない」と指摘する――。

※本稿は、石川康晴箸『学びなおす力 新時代を勝ち抜く「理論とアート」』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/tdub303

アートがクリエイティブ力を高める

ビジネスパーソンにとって、新規事業の立ち上げや、既存の枠組みを大胆に変える際に必要なのが「クリエイティブ力(創造力)」です。

では、クリエイティブ力を強化する方法はあるのでしょうか。私はそれが、「芸術(アート)」だと考えています。ビジネスパーソンこそ、アートに触れるべきです。

MBAで学ぶフレームワークというロジックでは太刀打ちできない事態に直面したとき、アートを通じて得られるクリエイティブ力や教養は、必ず助けになります。ロジックも必要ですが、クリエイティブ力も同じように大事なのです。

私は社会人になってからMBAで「学びなおし」をしましたが、できればビジネスで必要なロジックは、社会人になる前に学び終わっておく。そして社会人になってからは、たまにカンファレンスやビジネススクールに顔を出し、定期的にロジックをブラッシュアップして、残りの時間は創造力の鍛錬に費やす、というのが理想でしょう。

日本人には一般教養が足りない

では、クリエイティブ力を磨くのに、どうしてアートが最適なのでしょうか。

一番の理由は、アートがビジネスパーソンの「学びなおし」に適している教養だからです。

海外でも仕事をするようになって痛感するのは、「日本のビジネスパーソンには一般教養が足りない」ということ。厳しいようですが、これが現実です。

ヨーロッパで、VIPと呼ばれるような人たちや大企業のCEOと会食をすると、必ずといっていいほど、歴史や哲学、芸術や文化の話になります。歴史の話をしながら会食することや、哲学の話だけで1時間以上立ち話をするのは当たり前。相手が中国人だと、『史記』『漢書』『三国志』、さらには『明史』など3000年の歴史にまで話が入り組んでくるため、会話の内容がよりディープになります。こうした会話についていけないと、「日本人は教養がない」と思われてしまいます。

そうはいっても、いきなり歴史や哲学について、自分の見解を述べるのは難しい。しかも、時間がないなかで一から学びなおしをするのは至難の業です。

そこで、まずは文化、とくに芸術の分野に強くなるのがいいのではないか──これが私の提案です。

アートは、英語やコンピュータのプログラムと同様に、世界の共通言語といっても過言ではありません。つまりアートを学ぶことは、世界で通用するツールを手に入れるのと同じことなのです。

刺激的な出会いの宝庫である

いま、アパレル業界は斜陽産業で、閉鎖的な世界です。でも、アートに関わることで、新しいビジネスのアイデアが浮かんできたり、新たな可能性が開けてくる。私にとって、アートはビジネスを推し進める上での潤滑油、そして突破口になっています。

たとえば、アートを通じて、普通ならまず出会えないような人に会うことができます。

私は2016年から、生まれ故郷の岡山で、「岡山芸術交流(Okayama Art Summit)」という国際現代美術展に関わっています。2016年に第1回を開催し、2019が2回目となりますが、岡山市、岡山県、私が理事長を務める石川文化振興財団をはじめとした実行委員会が開催するこのイベントには、多くのアートファンやアート関係者が岡山まで足を運んでくれます。

じつは以前、イギリスの「テート」(Tate、4つの国立美術館の運営やコレクションの所蔵・管理などを行なう組織)のアートの有識者や支援者からなるグループから、岡山を訪問したいという連絡がありました。そのリストを見ると、大富豪や貴族の肩書をもつ人から、某グローバル企業の会長など、著名人の名前ばかり。

彼らとの会話はスケールが違います。驚きながらもその一方で、「自分はまだまだだな、もっと頑張ろう」と思いました。

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