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アマゾン火災と企業責任:ザ・ノース・フェイス親会社、ブラジル産レザーの購入停止



アマゾン森林火災をめぐる企業の対応に注目が集まっている。ザ・ノース・フェイスやVans、ティンバーランドを傘下に収める米VFコーポレーションはこのほど、アマゾン熱帯雨林火災へのボルソナロ政権の消極的な対応を理由に、ブラジルから皮革を購入しないことを明らかにした。米環境団体マイティ・アースは、ブラジル最大手の食肉企業JBSや米大手穀物商社カーギルと取引きする企業に対して取引停止を呼びかけている。

北欧に目を向けると、ノルウェー最大の年金基金KLPと金融機関ストアブランドは投資する企業がブラジルのアマゾン熱帯雨林の破壊に加担していないかを調査し、他の投資家にも企業が加担しないよう圧力をかけることを求めている。フィンランドのノルデア銀行はブラジル国債の購入を停止した。


https://www.vfc.com/brands/all-brands

VFコーポレーションは他にディッキーズ、ジャンスポーツ、イーストパックなどのブランも擁している。同社は、政府の環境政策によって、ブラジル企業が世界最大の熱帯雨林を破壊することを許容するだけでなく促進していると批判。

「現在の状況では、ブラジルのサプライヤーから購入しているわずかな量の皮革に関して責任ある調達ができていると胸を張れない。われわれの商品に使用する皮革がブラジルで発生している環境破壊に加担していないと自信を持って言い切れるまでは購入を再開しない」

ロイター通信によると、同社はそう話している。環境団体は、火災が不動産投機家や牧場経営者らが牧草地を広げるために放ったものだと主張しているという。

アマゾンで数週間前から猛威を振るっている火災により、同国最大の産業、牛肉産業は厳しい目を向けられている。環境団体マイティ・アース(Mighty Earth;ワシントンDC)は、NASAやブラジル国家食糧供給公社(CONAB)、ブラジルでアマゾン熱帯雨林の保全活動を行うNPO「Imazon」などのデータをもとに、火災の場所と企業が事業を行う場所を照らし合わせた地図を作成。ブラジル最大手の食肉企業JBSや米大手穀物商社カーギルをはじめ、ブラジル産の牛肉などを消費者に販売するコストコやウォルマート、マクドナルドなどのグローバル・ブランドの企業責任を問うている。

企業になにができるか

2013年、インドネシアの製紙大手APP(アジア・パルプ・アンド・ペーパー)は心機一転し、インドネシアの全サプライチェーンにおける自然林の破壊をやめた。なぜかというと、数年間つづいた同社の熱帯雨林や地域社会の破壊に対する批判を理由に、ディズニーやリーバイ・ストラウスなど世界中の100社近い顧客が取引を停止したためだ。この観点からすると、ブラジル産の皮革を調達しないというVFコーポレーションの動きは大きな一歩だ。

現在、マイティ・アースはカーギルやJBSの企業顧客に対し、購買力をもってこうした変革を起こすよう呼びかけている。

「アマゾン熱帯雨林の火災は続いている。礼儀正しく手紙を書いたところで、もはや役に立たないだろう。カーギルとJBSは熱帯雨林の破壊に関与している数十億ドルもの食肉を購入し続けている。今の状況を変えなければならない。カルフールやマクドナルド、アホールド・デレーズなどの企業が森林保全にコミットすると本当に表明したいのなら、カーギルやJBSといった企業との契約解消を始めるときだ」(マイティ・アース代表 グレン・ヒューロウィッツ氏)

アマゾンの搾取に関して、JBSが批判の目を向けられるのはこれが初めてではない。7月にブラジルのニュースメディアが行った調査報告書によると、JBSがブラジル政府が牧草地に使わないように忠告していた土地で牧場を経営していた経営者らから畜牛を買っていたことが分かったと、ロイターは報じている。JBSはこの件を否定しているが、どこの農家から畜牛が来たのか証明するトレーサビリティの難しさは認めている。

アマゾンの保全をめぐり世界の関心が高まり、アマゾンが生み出す多くの資源に注目が集まっている。ブラジルやボリビア、パラグアイなどにおける原住民コミュニティと環境保護主義者、企業の間で起きている数十年にわたる戦いは、この資源をめぐるものだ。ブラジルの連続ドラマ「アルアナス」は、アマゾンの保護区で違法な金の採掘調査を行う企業をNGOの女性たちが調査するというテーマを扱い、ボルソナロ政権下で環境保護運動を行う危険性を世界の視聴者に訴えている。

企業の動きとは別に、資源の長期的価値を理解しているNGOや投資家、アマゾンをはじめとする生物多様性に富んだ地域の保護事業を取り上げることが、アマゾン地域が持続可能であるために必要となる。短期主義や森林破壊を行う政策、租税回避地といった金融メカニズムが過去のものになるまで、それは変わらないだろう。

そうした中で、ボルソナロ大統領が「ブラジル全土で60日間、野焼きを禁じる」と宣言したことは一筋の光でもある。しかしBBCは、それがどれほどの効果をもたらすのかは不明との見方で、環境活動家らはブラジルのアマゾンで発生している森林伐採の圧倒的多数は違法なもので、規制はずさんなままだと語っている。

(翻訳・編集=小松 遥香)

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