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- 2019年09月01日 11:25
秋吉 健のArcaic Singularity:迷ったら、楽しい方へ!QWERTYキーボード搭載スマホ「Cosmo Communicator」の国内販売を受け、ハンドヘルドコンピューターの歴史や魅力を振り返る【コラム】
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筆者は8月22日、英国大使館の中にいました。普通の人生であれば1度訪れるかどうかというような場所ですが、訪問した理由はモバイル端末の取材です。既報通り、この日発表されたのはリンクスインターナショナルによるQWERTYキーボード搭載スマートフォン(スマホ)「Cosmo Communicator」(Planet Computers製)の国内販売についてでした。 同製品は2018年12月に国内発売されモバイルギークを中心に大きな話題となったQWERTYキーボード付きスマホ「Gemini PDA」の後継機種で、最大の改良点はディスプレイの天板部分に携帯電話機能を搭載したことです。Cosmo Communicatorの国内販売は9月末を予定しており、想定販売価格は10万円程度を予定しています。
iPhoneのような1枚板のスレート型スマホが全盛の今、こういったキーボード付きスマホは奇異の目で見られることも少なくありません。「ソフトウェアキーボードでよくない?」、「フリック入力のほうがラクじゃん」そういった声があるのも当然でしょう。しかし、フルキーボードを搭載したハンドヘルドサイズのウルトラモバイルマシンというものは、なぜかモバイルギークたちの心を鷲掴みにするのです。
感性の原点からテクノロジーの特異点を俯瞰する連載コラム「Arcaic Singularity」。今回はQWERTYキーボードを搭載したモバイル端末の歴史を振り返りつつ、その存在意義や楽しさの原点を考えます。

■PSIONから続くハンドヘルドコンピューターの直系デバイス
まずはCosmo Communicatorについて簡単にご紹介します。
本機はキーボードを搭載したクラムシェル(折りたたみ)タイプのAndroidスマホです。OSにはSailfish、Debian、Kaliといったものもインストール可能となっており、マルチオペレーティングシステム(デュアルブートまで)が大きな売りともなっています。
キーボードは販売される地域に合わせて24種類が用意されており、日本で販売されるモデルについては日本語配列のキーボード1種類となります。キーピッチは14mm、キーストロークは2mmと、ハンドヘルドコンピューターのカテゴリーとしては標準的な小ささ。慣れるまでタッチタイピングは難しいものの、両手で持った状態で親指だけで打つことはもちろん、テーブルの上に置いて使うことも可能な絶妙なサイズ感です。

背面には1.91インチのタッチディスプレイと2400万画素のカメラ、そして指紋センサーなどがあり、端末を閉じたままで通話や写真撮影が可能です。
ノートPCのようなスタイルで利用するため、縦画面用のアプリを使うことは非現実的です。端末にはAGENDA(スケジューラー)、NOTES(テキストエディター)、AIRMAIL(メーラー)、DATA(データベース作成)といった専用アプリがプリインストールされており、デュアルブート環境と合わせて開発者向けに特化している印象です。




