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GSOMIA破棄「積極的防衛を」小野寺五典前防衛相

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©Japan In-depth編集部

安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)

Japan In-depth編集部(淺沼慶子)

【まとめ】

日本は韓国に対し、冷静な姿勢でいることが求められる。

・今回の貿易上の輸出管理は、政治的意図があってのものではない。

宇宙・サイバー・電磁波等の領域で「積極的な防御」検討の必要有。

【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されないことがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=47674でお読みください。】

韓国によるGSOMIA破棄が驚きをもって受け止められている中、日本の安全保障に対する懸念が広がっている。小野寺五典前防衛相に話を聞いた。

まず韓国のGSOMIA破棄の影響について聞いた。

小野寺氏:まず1番大事なのは、北朝鮮のミサイル、核への対応だ。ミサイルが発射された際、日本はアメリカからの早期警戒衛星情報を得た後、日本が自らの能力で追尾、探査を行い対処するが、この緊急対応に問題はない。

しかし、北朝鮮が現在実験している様々な弾種がどこからどのような背景で発射されたのか、といった分析を行うにあたっては、情報共有が大事になってくる。GSOMIA破棄に当たり、対応の即応性にはやや欠けるかもしれないが、日米韓の三ヶ国間で北朝鮮の核問題に対する協定が結ばれており、日本はアメリカを通じて韓国と情報共有ができる状態にあるため、特に大きな影響があるわけではない

最も心配なのは日米韓のスクラムが乱れていることを周辺国に示してしまうことや、間違ったメッセージとして伝わってしまうことではないか。

安倍: アメリカが名指しで文在寅政権を批判した。(米国務省と国防総省は22日(現地時間)、GSOMIA破棄決定に対して一斉に「Moon administration に強い懸念と失望を表明する」との見解を明らかにした。) 今後文政権の反米の姿勢は向こう3年間変わらないのではないか。

小野寺: 文在寅大統領の姿勢は当初から親北朝鮮、反日、反米だったと感じている。文政権の間は日韓関係の改善はあまり期待できないのではないか。韓国側から問題提起がなされた時には、日本は正式に抗議をするが、感情的に対応して韓国側の反日感情を煽るようなことがないよう、「丁寧な無視」をした方がいいのではないか。

安倍: ここ最近特に反日が加速している理由としては、元々韓国国民に存在をあまり知られていなかったGSOMIAの問題よりも、韓国をホワイト国リストから除外したことにより、経済的側面から反日を煽ってしまったことにあるのではないか、という見方もある。今後ホワイト国除外を見直すなどの可能性はあるのか?

小野寺: 今回の貿易上の輸出管理の問題は、政治的意図があってのものではない。日本は半導体製造にも使われるような物質を製造しているが、これはサリンやVXガスに転用されてしまう可能性もある。この物質の世界の8割の生産を担う日本は、兵器に転用されることがないように管理をする義務がある。過去数年間韓国に対しては、供給した物質の使い道について確認を求めているが、返答がこない。今までは韓国は優遇によりチェックなしで輸出をしていたが、これかからは何に使うか一つ一つちゃんと証明してくれればいいのではないか。

文政権にとっては、「日本からこんな酷いことをされている」ということで国民の支持を集める道具になっていることは否めない。これで下がり始めた支持率が上がり始めている。厳しい発言をすればするほど追い風になるということかもしれない。

(ホワイト国除外に関して)現在も検査管理をして申請を受けてきちんと輸出しているので、輸出の制限がされているわけではない。ただ正式な管理を求めているだけである。今後数年間韓国との関係は冷え込みますが、やっていくと実務上問題がなかった、あれは何だったのか、ということになるのではないか。

そういった面では、冷却期間をおき実態を見れば、韓国国民が怒る様な話ではなく、むしろ青瓦台が煽っている、内政面で支持率の低下や韓国政府のスキャンダル隠しなどに(日韓の昨今の問題が)利用されていると韓国民が冷静に見れば、それはそれでひとつの方向なのかな、と思う。

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