- 2019年08月30日 14:57
新幹線への「特大荷物」持ち込みが予約制に ベビーカーや楽器も対象になるの?JR東海に聞いた
JR東海、JR西日本、JR九州は8月29日、新幹線への「特大荷物」の持ち込みが事前予約制になることを発表しました。来年2020年5月中旬からサービスを始めるそうです。「特大」といっても、実際どれぐらいの大きさ? そして、ベビーカーや大型の楽器も必要になってしまうのでしょうか…?。JR東海広報部に聞きました。
特大荷物は「飛行機の国際線預入れ荷物で有料になるサイズ」が対象
今回対象となる「特大荷物」の大きさは3辺の合計が160〜250センチの荷物。このサイズは、概ね国際線の飛行機の荷物預け入れの際、有料になるサイズに相当するとのことです(航空会社によって異なる場合もある)。なお、新幹線ではもともと251センチ以上の荷物は持ち込み不可だそうなので、これまで持ち込み可能な一番大きいサイズの荷物に新制度が適用されることになりました。

同社によると、訪日外国人の数が増え大きな荷物を持ち運ぶ乗客が増えたことや、さらに来年の東京五輪・パラリンピックの時期にはその数がさらに増えると見込んでいることが背景にあるそうです。
新幹線に限らず、街中でも外国人観光客が大きなスーツケースを運び移動する姿を見かけたことのある人も多いかと思います。
新幹線の座席の幅ではこうした大型の荷物を置くスペースは限られているため、荷物を座席近くに置いたところ通路を塞いでしまい、他の乗客が通れなくなってしまうなどのケースもあったようです。
ベビーカーや楽器も特大荷物になるの?
では、ベビーカー楽器などにも適用されるのでしょうか?

JR東海広報部にたずねたところ、「対象にはなりません」との回答。
「今回の『特大荷物』の対象はおもにスーツケースなどの手荷物になります。ベビーカーや楽器、スポーツ用品には別のルールを定める予定です」(同社広報部)。
小さなお子さんがいる家族づれや、音楽・スポーツに携わっている方は一安心かと思います。
事前予約を忘れると1000円の支払いも
特大荷物を持ち込みたい場合、特定の指定席とセットで事前予約することで利用が可能になります。追加料金はなく、ほかの座席の指定席料金と同額です。
同社によると、荷物の置き場は
①客室内の最後部あるスペースを活用
②今後新たに荷物コーナーを洗面所付近に設置する
ことでスペースを確保する予定だそうです。
特大荷物の持ち込みが可能な座席は、のぞみ号で54席分、ひかり号で42席分、こだま号で19席分(いずれも16車両)。同社は「十分な座席数を用意しております」としていますが、「列車によって混み合う場合もございますので満席の場合は前後の列車をご予約ください」と呼びかけています。
お盆や年末年始の帰省ラッシュなどで使用したい場合は、以前よりも早めに予約をした方が良いかもしれません。
また、事前予約の場合は追加料金はかかりませんが、忘れてそのまま乗車してしまった場合は1000円の支払いが発生します。
大型荷物の持ち込みは外国人観光客に多いとのことで、彼らがこの新制度を知らず乗車し、「そんな制度があるなんて知らなかった」とクレームの声が上がる可能性もあります。そうした事態を防ぐためにも、事前に周知を行う必要がありそうです。
同社は「当社や政府観光局のホームページでお知らせを出すとともに、『ジャパン・レール・パス』(外国人旅行者が利用するJRの鉄道・路線バスの乗り放題券)のパンフレットに明記するなど、周知に努めていきたいと思います」と話しています。
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