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Google、Amazon、Facebookの三国志演義は続く

誰が曹操で誰が劉備で、誰が孫権かを問うのは野暮なので止めておこう。しかし、現在のIT業界で、Google、Amazon、Facebookが勢力を三分していることは間違いない。

GoogleはWeb2.0を牽引し、OS(事実上MicrosoftのWindows)をプラットフォームとしたコンピューティングを、ブラウザー上で誰もが標準仕様を用いてアプリケーションやサービスを構築できる世界へと変えた。つまり、ブラウザーというよりWebがプラットフォームになった。

Webは誰でも参加できるオープンで自由なプラットフォームだが、あまりに広大で、欲しい情報や製品を探し出すことは難しい。そこでGoogleが唯一最大のインデックスとして、君臨することになったのが、Web2.0時代だと言える。彼らはネットの窓口となった”検索エンジン”の座には執着したが、 Webをより使いやすくするためのAjaxやAPIなどの普及には努めたので、Microsoftのような独占企業というそしりは受けずに済んでいた。

ところが、AppleとFacebookが大きく状況を変えた。 AppleはPC上のWebを、iPhoneによってモバイルに広げた。それまでPCのWebとモバイルのWebの境目を無くした。小さい画面でもWeb が見やすいように、ピンチやフリックといった指を使うNUI(ナチュラルユーザーインターフェイス)を取り入れてみせた。

ところが、これによって多くの企業やサービサーは、自社のサイトをiPhoneに最適化させることを怠り始めた。ユーザーはいちいち見たい部分を拡大したりしなければならないWebを見るよりも、iTunes経由で入手できるインストール型のネイティブアプリを重用するようになった。つまり、モバイル上ではWebから再びネイティブアプリとITunes Store(App Store)という一社独占のプラットフォームに先祖帰りしてしまったのだ。これを良しとしないGoogleはAndroidを擁して対抗しているのが現状だ。

同時にPCのWebの世界にも変質が訪れる。FacebookがWebをソーシャル化していく過程で、Facebookのアカウントを持つユーザーが急増し、Webへの窓口を検索エンジンから奪い始めたのである。さらにWebアプリとは違う、Facebookの独自仕様に合わせたアプリが台頭し、Webは独占的かつ閉鎖的な空間に浸食され、圧されるようになっている。

この二つの新しいプラットフォームが共通するのは、課金システムを持つことだ。Webは自由な世界であり、情報発信自体は誰もで気軽にできるようになったが、いかんせんビジネスを行う、特に何かを販売しようと思えば、課金システムの開発やクレジットカード会社との契約など、依然高いハードルがある。もちろんPayPalなどの仕組みもあるし、オークションサービスやショッピングモールがもあるが、それでもまだまだ敷居は高い。

それにくらべるAppleのApp Storeでは審査さえ通れば、すぐ販売にこぎ着けられるし、さらに海外への販売も容易だ。Facebookの課金システムはいまのところまだ未熟だが、徐々に整備が進むだろう。

GoogleはGoogle PlayやGoogle+の普及に努め、モバイルにおけるApple、ソーシャルにおけるFacebookに必死に対抗しているが、趨勢は分からない。また、Facebookも独自ブラウザーやモバイルがジェットの開発に意欲があるようだし、AppleもHTML5の普及には力を入れてモバイルWebの復権を自ら主導しようとしているので、今後この三者が入り交じって次の世代のプラットフォームの覇権争いを続けていく。

日本企業としては、彼らとプラットフォーム争いをするのか、それともいずれかを選んで その上でのイニシアティブをとりにいくのか(例えばジンガはFacebookのプラットフォームの上で生息するが非常に強靭な企業となった)、方向を定めた戦略を採択しなければならないだろう。

今後の現代IT版三国志演義の勝敗はどうなるのか。本家三国志のごとく、最後は新興企業に覇権を奪われるのか。 注意深く観察し続ける必要があるだろう。

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