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インタビュー:地銀の経営理念を点検、ノルマ主義を警戒=遠藤・金融庁長官


[東京 26日 ロイター] - 金融庁の遠藤俊英長官は26日、ロイターのインタビューに応じ、7月から始まった今年度(事務年度)は地方銀行の経営理念の点検に力を入れる方針を明らかにした。日銀のマイナス金利政策などで地銀の収益が圧迫される中、営業ノルマが幅を利かせて経営を揺るがすリスクを警戒している。

近く公表する今年度の行政方針の重点項目に盛り込む。例えば「顧客本位の業務運営の確立」、「地域経済への貢献」などの目標を、経営陣が主導して営業現場まで浸透させるよう求めていく。

背景には、地銀の厳しい経営環境がある。マイナス金利政策ですでに利ざやを確保しにくくなっているが、世界の中央銀行が金融緩和に舵を切る中、日銀にも追加緩和観測がくすぶる。地銀が目先の利益を確保しようとノルマ主義に走れば、顧客や地域のニーズから離れ、持続的な収益モデルを築けなくなると金融庁は懸念している。

遠藤長官は、金融政策は日銀が決めることだと強調。金融機関にもたらす副作用への対応も日銀が検討するとした。

ただ「金融政策を維持・拡大する上で、いろんなことを考えないといけない」と指摘。「日銀も分析しているが、日銀からは見えないような個別の金融機関、その集積としてのデータはわれわれの方が持っている」と述べ、日銀と情報交換していると話した。

遠藤長官は、地銀の営業職員がノルマを経営トップの要請だと勘違いするリスクがあるとした上で、「フィンテックなどが発達し、金融機能が他の業態に代替されるようになったときにはもう遅い。自分たちが安泰だとは思わずに(経営理念を)名実ともに追求してほしい」と求めた。

また、経営理念を見直して再生した上場会社を引き合いに出し、「自分たちは何のためにあるのかということを、ぐっと掘り下げて、そこを起点にビジネスを組み立てないと、経営も現場も一体となって自分たちで企業を作り直してこうという気持ちにならないのではないか」と問題提起した。

金融庁は昨年度、地銀を対象にした早期警戒制度を改正した。今年度から運用を始め、将来の収益見通しに基づいて問題ある地銀を選別し、収益の立て直しを促す。

遠藤長官は「ビジネスモデルの持続可能性にやや懸念があるところが早期警戒制度の対象になりうる」と指摘した。ただ「早期警戒制度の対象になった時点で評価が低いという話ではない。ともにビジネスモデルを構築していこう、われわれも伴走するということに尽きる」と述べた。

(和田崇彦、木原麗花)

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