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【汚染土壌の再利用】「福島県外搬出」へ総量減らしたい国、桜井前市長の〝暴走〟覆した南相馬市。二本松市でも実証事業断念。環境省は高専の学生使うなど「理解醸成」を画策

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【「政府一丸となって取り組む」】

 汚染土壌の再利用はそもそも、中間貯蔵施設に運び込む汚染土壌の削減を目的に浮上した。

 2016年6月に発表された「再生資材化した除去土壌の安全な利用に係る基本的考え方について」では、「再生利用とは、利用先を管理主体や責任体制が明確となっている公共事業等における人為的な形質変更が想定されない盛土材等の構造基盤の部材に限定した上で、追加被ばく線量を制限するための放射能濃度の設定、覆土等の遮へい、飛散・流出の防止、記録の作成・保管等の適切な管理の下で、再生資材を限定的に利用することをいう」と定義されている。

 再利用を進める理由は「中間貯蔵に搬入される除去土壌等は最大2200万立法メートルと推計され、全量をそのまま最終処分することは、必要な規模の最終処分場の確保等の観点から実現性が乏しい」、「土壌資源の有効利用による土砂の新規採取量の抑制を図るとともに、最終処分必要量を減少させ、最終処分場の施設規模を縮小することにより、県外最終処分の実現をより容易にする」と説明している。「再生資材の放射能濃度は(中略)8000Bq/kg以下を原則と」する旨も記載されている。

 今年度版の「環境白書」でも「福島県内の除去土壌等については、中間貯蔵開始後30年以内に福島県外で最終処分を完了するために必要な措置を講ずることとされています。福島県外における除去土壌等に最終処分の実現に向けては、減容技術等の活用により、除去土壌等を処理し、再生利用の対象となる土壌等の量を可能な限り増やし、最終処分量の低減を図ることが重要です」と明記。

 今年3月19日の「中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略検討会」では、環境省の秋元司副大臣が「とにかく最終処分量を減らすため、除去土壌等の減容・再生利用を実施していく方針」、「3月8日に閣議決定された『東日本大震災からの復興の基本方針』においても、福島県内の除去土壌等の県外最終処分量を低減するため、政府一丸となりまして除去土壌等の減容・再生利用に取り組むとされている」などと発言するなど、〝至上命題〟となっている事が分かる。

 南相馬市内では、環境省が東部仮置き場(小高区耳谷)内に盛り土を作り、空間線量などを測定。「空間線量率等の大きな変動が見られず、盛土の浸透水の放射能濃度は全て不検出であり、再生利用について一定の安全性が確認されています」(環境白書)。

飯舘村でも、帰還困難区域の長泥地区で、汚染土壌を使った農地造成の実証事業が行われているが、これには「帰還困難区域内の除染を条件に住民に受け入れを迫った」との指摘もある。

住民からの反対が相次いでいる事を受けて、環境省は「国民の理解醸成」を重視。コミュニケーション推進チームを設置し、福島高専の学生なども〝利用〟しながら、汚染土壌の再利用が「安全」で「有益」なものである事をいかに国民に理解させるかに知恵を絞っている(「中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略 進捗状況について」より)

二本松市では、環境省は「生活圏から1日も早く汚染土壌を無くす」事を掲げて再利用の実証事業を受け入れさせようとした。南相馬市でも同様の理屈で計画が進められてきたが、市職員は「中間貯蔵施設への搬入が進み、わざわざ市内で再利用する必要性も無くなってきた」と話す

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