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生活保護見直しの一歩を踏み出せるか

 自民党の片山さつきさんが動き出したお陰かどうかは判りませんが、テレビメディアが知らんふりを決め込んでいた、お笑い芸人の母親が生活保護費を不正受給していた件がようやく明るみに出ました。

 片山氏の動きを批判する方もいますが、不正問題というのは一つの事件としては大きくなくても実態を代表していることが多々あるので、それをあぶりだしたという点で議員として非常に有意義な活動を行ったと評価すべきでしょう。

 しかし、お笑い芸人が謝罪会見を行って「決着」にしてはなりません(芸人個人の責任を追及することにはあまり興味はありませんが)。

 まずこの問題を「重大な人権侵害」として、不正受給問題を追及する人達を恫喝した吉本という会社の政治的、道義的な責任追及をすべきです。

 人権を恫喝の道具に使うことは、人権を大切に思う人なら決して許してはならない卑しい行いです。

 いわゆる「人権派」と呼ばれる人達が本当はどういう人間なのか、人権を卑しめた吉本に対する態度で自ずと明らかになるでしょう。


 しかし、より大切なのはそもそも生活保護制度そのものが、極めて不合理な制度であるという現実にメスを入れるか否かです。

 生活保護を利権としている勢力は与党内にも野党内にもあるので、非常に勇気のいることでしょうが、真っ当な人達の福祉である年金制度でさえ破綻しかけているのに、受給者に占める「ろくでなし」率が高い生活保護をこのまま認めておいて良いはずがありません。

 民主党政権が誕生するまで生活保護は窓口指導という形で65歳以下の方は、よほど重い病気でない限り認められませんでした。それを民主党が圧力をかけて若い人でも受給できるようにした。生活保護急増の理由は不況の深刻化もありますが、こちらもその一つです。

 自民党の政治家達はその点を大声で主張します。

 でも、じゃあ何故民主党政権になっただけで、ガラっと変ることができたのか。

 それは自民党政権時代に作った法律がめちゃくちゃだからです。民主党は法改正をして受給しやすくしたのではありません。

 窓口の人達が「若くて健康な人は働くべき」というまっとうな常識に基づいて行っていた行政慣例を「法律にそんな縛りはないんだから、お前らは淡々と財産調査を実施し、財産がなく扶養義務者に扶養意思のないことが確認できたら受給を認めればいいんだ」と民主党政権下の厚生労働省が自治体に圧力をかけただけです。


 ですから、自民党の先生方はこの問題を「得点」とすることなく、自らの過去を反省する材料とし、徹底的に生活保護制度を改革する第一歩にしてほしい。そう願ってやみません(別に自民党でなくても良いけど)。

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