- 2019年08月16日 16:35
先の大戦の『失敗の本質』とは
「日々勉強!結果に責任!」「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする参議院議員赤池まさあき(比例代表全国区)です。先日の第25回参議院議員選挙において、大変厳しい選挙戦でしたが、何とか勝ち残ることができました。引続き国家国民のために全身全霊で活動する覚悟です。
大型の台風10号が西日本を通過して、日本海に抜けました。怪我人が出たとのことで、心よりお見舞い申し上げます。
8月15日(木)、超党派「みんなで靖國神社に参拝する国会議員の会」の一員として、靖國神社に昇殿参拝し、その後、天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、日本武道館での全国戦没者追悼式に参列しました。
安倍総理が式辞の中で次のことに話をしていました。
「我が国は、戦後一貫して、平和を重んじる国として、ただ、ひたすらに歩んでまいりました。歴史の教訓を深く胸に刻み、世界の平和と繁栄に力を尽くしてまいりました。戦争の惨禍を、二度と繰り返さない。この誓いは、昭和、平成、そして、令和の時代においても決して変わることはありません。」
https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement/2019/0815sikiji.html
●『失敗の本質』とは
「戦争の惨禍を二度と繰り返さない」ための「歴史の教訓」とは何か。いろいろな識者の指摘があるのですが、先の大戦で日本軍が敗戦した事例を分析した『失敗の本質―日本軍の組織的研究』(1984)があります。そこから紹介したいと思います。
当時の日本軍の戦略について、目的が不明確で多義的であり、短期決戦志向で、策定においては科学的合理主義による演繹的な大構想ではなく、帰納的な主観的な微調整主義にすぎず、統合戦略が欠如して、技術体系は一点豪華主義ということでした。
日本軍の組織について、構造が人脈に頼る集団主義で、属人的統合であり、学習が固定的な成功追体験型で、評価は動機と敢闘精神重視でした。環境変化に適応せず、硬直化した戦略と自己革新できない組織で、陸軍では白兵戦の銃剣突撃主義で陸大出の実務型人材が評価され、海軍では戦艦決戦主義とで兵学校出の理数系人材が評価されていたというのです。
同書は、日本軍の研究ですが、当時の政財官の指導層全体にも当てはまることではないかと思います。
そして、残念ながら、その課題は今日の我が国にも繋がっているのではないかと思わざるを得ません。
改めて、歴史の教訓を学びつつ、今後の我が国の安全と繁栄を期したいと思います。