- 2019年08月16日 15:15
ジャニー喜多川「SMAPのメンバーを選んだ方法」
2/2「頑張るのは当たり前」と怒られた堂本剛
ジャニー喜多川が重視するのは、「やる気と人間性」である。そのことが読み取れるエピソードを紹介します。
堂本剛は、ジャニー喜多川に、怒られたことが一度だけあるといいます。それは、先輩のコンサートにジュニアとして登場し、ステージ上でコメントを求められた時のこと。「元気に頑張ります!」と言う剛。特に珍しくない、多くのアイドルが言うであろう定型的なコメントです。しかしその後、ステージ裏にジャニー喜多川がやってきて、剛を怒ったのです。
「頑張るのは当たり前だよ!」
その時、幼い剛の中に「そうか、頑張るのは当たり前なのか」という印象が強烈に残ったのだといいます。それから、後にも先にも、ジャニー喜多川が剛を怒ったことはありません(※5)。
こんなエピソードもあります。97年、KinKi KidsがCDデビュー直前の春のことです。デビュー前とはいえ、その年の夏にデビューすることになる2人の人気はすでに沸騰している時期でした。そんなある日、剛が歌番組の収録を終えた時のこと。汗をびっしょりかいた剛のもとに、スタッフが大勢やってきて、うちわを持って扇ぎます。ジャニー喜多川はそれを「あ、ごめん、剛には手がある。自分でやるから」と止めたのでした。
「YOU、もう新鮮じゃないよ!」
ジャニーは「一番こわいのは、周りがちやほやしすぎること。(中略)スター扱いしてるだけのジェスチャーなんだよ。あんなの大嫌いなんだ(※2)」と語ります。人気が出ても、人間性が壊れないように意図するジャニー喜多川の配慮がうかがえます。

また、滝沢秀明の項で紹介した、ジュニアのメンバーがテレビ局の人に挨拶をしなかったときに「ユーに10あげるから1返しなさい」と怒られた(※6)と言われたのもこれに類するものでしょう。自分は、チャンスや環境を全て与える。だから、最低限、挨拶はしろ……という、この教え。
こうしたエピソードもやはり、ジャニー喜多川がやる気と人間性を重視していることを現しています。
さらにジャニー喜多川が怒るときの“名言”に、「YOU、もう新鮮じゃないよ!(※7)」という言葉があったと国分太一は振り返ります。
10代の頃の中居正広は、ライブでのトークの際、ひとつの話がウケると嬉しくなり、同じ話を繰り返していたそうです。するとジャニー喜多川は、「同じことを繰り返さないで。違うことを考えながら積み重ねなさい(※8)」と叱ったそうです。これもまた、「YOU、新鮮じゃないよ!」につながる教えでしょう。
※1:『Views』1995年8月号 ※2:『AERA』1997年3月24日号 ※3:TBS「A-Studio」2019年4月5日放送 ※4:NHK-FM「今日は一日“ザ少年倶楽部”三昧」2012年6月17日放送 ※5:フジテレビ「新堂本兄弟」2012年7月22日放送 ※6:『MyoJo』2015年5月号 ※7:TBS「ビビット」2019年7月11日放送 ※8:テレビ朝日「中居正広のニュースな会」2019年7月13日放送
----------霜田 明寛(しもだ・あきひろ) 作家/チェリー編集長 1985(昭和60)年東京都生まれ。東京学芸大学附属高等学校を経て、早稲田大学商学部卒業。9歳でSMAPに憧れ、18歳でジャニーズJr.オーディションを受けた「元祖ジャニヲタ男子」。現在は「永遠のオトナ童貞のための文化系WEBマガジン・チェリー」の編集長として、著名人にインタビューを行い、成功の秘訣や人生哲学などを引き出している。『マスコミ就活革命~普通の僕らの負けない就活術~』ほか3冊の就活・キャリア関連の著書を持ち、『ジャニーズは努力が9割』が4作目の著書となる。 ----------
(作家/チェリー編集長 霜田 明寛)
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