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  • Sozen
  • 2012年05月26日 06:27

投機資金流出加速の原油相場

原油相場は小幅続伸です。$90/bbl大台に支えられて下げ渋っていますね。欧州懸念によるドル高見通しが引き続き上値を抑えますが、と言って一段の下げを呼ぶ要素はありません。一方、米国のミシガン大学消費者信頼感指数が予想以上の改善となったことは下支え要因です。

5月25日のNYMEX WTI 原油先物の終値は前日比20セント高の$90.86/bblで、引け後の時間外取引は$90/bbl台後半です。

イランの核開発疑惑を巡る協議が合意に至らず6月に再協議となったことで、EUによる7月からの制裁強化は予定通り実施される見通しです。

EU加盟国によるイラン原油の禁輸はともかく、イラン原油を輸送するタンカーへの保険や再保険引受けの停止が国際的に大きな影響を与えることが予想されています。

ただ、日本は政府保証による再保険を行う方針で、インドや中国でも政府保証が検討されています。 インドや中国は元々対イラン制裁には消極的で、保険の問題が解決すればバーター取引などでイラン原油の輸入を高水準に保つ可能性も指摘されています。

IAEAの査察に対して示したイランの態度軟化などを考えると、欧米が現行制裁の解除には応じなくても新たな制裁強化を続々と打ち出す可能性も下がっており、国際社会へのイラン原油供給減少はそれ程大きくならないのかもしれません。

一方でイラン原油の削減を織り込んでOPECは増産を続けており、足元の供給過剰感も高まっています。
OPECの余剰供給能力が薄くなっていることを懸念する声もありますが、現状が既に供給過剰でイラン原油の供給減も大きくないのであれば、需要が急増しない限り更なる供給増は不要ですね。

引け後に米国商品先物取引委員会(CFTC)が発表した5月22日時点の建玉報告によると、ヘッジファンドによるWTI 原油先物の買い越し幅は前週比1.5%減と2週連続の縮小です。
総取組高も前週比6.3%と大きく減少し、3週連続のマイナスです。相場の下げを受けて資金が流出していますね。
 (参考図表)

先週末に稼動したシーウェイ・パイプライン逆送による米国中西部からメキシコ湾岸への原油の輸送の影響は、来週発表の在庫統計に表れることになります。ブレントのWTI に対するプレミアムがどのような反応となるのか注目されます。
2012/05/25
NYMEX WTI Jul $90.86/bbl ( +0.20 )
20日移動平均: $95.14 ( -0.45 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $105.06 / -2σ: $85.21
 幅: $19.85 ( -0.76 ) / 100日平均: $9.05
ボラティリティ
 19.07 ( -0.09 ) / 100日平均: 21.15

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