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抗がん剤が多ければ多いほど治癒する それは大部分幻想なんだろう 長く生きるためにはQOLを保つことができる治療を

最近抗がん剤治療への仮説がどんどん頭の中を巡っています。人はそれを妄想と言いますw 以前の記事です。(抗がん剤は免疫療法 多分いつかそれが証明したい

実は大部分の血液内科医、たくさんの抗がん剤をいれた方が血液腫瘍は治癒するに違いないという信念を持っています。それこそ、ギリギリの腫瘍との戦いに勝てば治癒が得られるというものです。残念ながら今までその仮説はかなり否定されてきているのですが、それでも抜けきれない血液内科医の性、歴史が存在します。

若い方にはたまにこの原則が当てはまることがあります。そう、小児の白血病治療は大人の白血病治療より抗がん剤の量が多く、そして90%近く治癒します。そのことから大人の白血病治療において今は子供に準じて抗がん剤の量が変化し、池江さんのようなAYA世代という若い人の白血病の成績は進歩してきています。

ところが年齢が高くなるとその様相は変わります。いくらたくさん抗がん剤をいれてもなかなか予後は改善しないのです。それゆえ白血病の世界では今遺伝子ごと、患者の年齢ごとの個別治療が試されてきています。

週末骨髄腫の勉強会に行きました。そこで新しい再発難治の治療法の解説があり、少し副作用は強いのですが、今までの倍以上治療効果が出たという報告でした。ところが第一人者の先生が発表した内容に、75歳以上はどうもその治療の上乗せ効果が無いといったデータが存在しました。そう副作用で状態が悪くなると高齢者は若者と違い抗がん剤を増やす治療のメリットを得ることができないのです。

時にはある疾患で強く治療をすればするほど腫瘍の増殖スピードが上がってしまうことがあります。そう腫瘍をやっつけながら免疫もやっつけてしまうのです。若い人は体力も免疫も復活しますが、高齢者はそうはいきません。腫瘍は痛めつけた、でも身体も復活できないという泣くに泣けない状態に陥るのです。

副作用が少なく、腫瘍を殺し、免疫を殺させない。このような抗がん剤、分子標的医療薬がどんどんでてくれば今後腫瘍をコントロールできる時代がきっとくると夢見ています。オプジーボ含めて今後進歩は続くでしょう。ただ高齢者には限界があるということも理解しなければいけません。

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