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枝野氏も豹変させた山本太郎の圧倒的な存在感

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旧民主党勢力内で内輪もめしている暇はない

今のところ衆院統一会派構想は、成就しそうな空気になってきている。国民民主も、野田氏ら「社会保障」も、枝野氏の声掛けを基本的には歓迎している。

枝野氏の声掛けは、よく読むと「院内会派『立憲民主党・無所属フォーラム』に加わって、衆議院でともに戦っていただきたく」とある。国民民主や「社会保障」と新しい統一会派を組もうという呼び掛けではなく、自分たちの会派に入るよう求めている。対等合併ではなく吸収合併を呼び掛けているのだ。

これは玉木氏や野田氏にとっては屈辱的な提案だ。実際、国民民主内には反対論も根強い。それでも玉木氏が前向きの姿勢を示しているのは、玉木氏も、枝野氏と同様に、いやそれ以上に自分たちの党の将来に危機感を持っているからだ。彼らも「れいわ」と競合することの恐怖を感じている。旧民主党勢力内で内輪もめしている暇はないのである。

枝野氏が提起した「統一会派」構想は多少の曲折はあるだろうが、会派名を変えるとか、参院側の結集についても文書を交わすなどの妥協を経て、成就するのではないか。

「100人擁立」は取り下げへ。山本氏も共闘に乗る構え

これまで野党内では何度か結集の機運が出たが、その都度、温度差が露呈し、それをマスコミが報道することで成就しないことが続いてきた。

今は山本氏やN国に注目が集まり、旧民主党勢力はあまり関心を持たれていない。ネガティブな報道が出ないおかげで、結集もしやすいかもしれない。だとしたら、これも「れいわ」現象の余波ということになるのだろう。

山本氏のほうはどう考えているのか。参院選直後には、衆院選に候補者を独自に100人立てるというアドバルーンを揚げた山本氏。この発言が、枝野氏らを「統一会派」に走らせたともいえるのだが、山本氏は最近、時事通信社のインタビューに対し「(100人を立てるというのは)単独でやる場合だ。野党が共闘していくなら協力する」と述べている。

参院選期間中は、自分たちのことを「最も厄介な抵抗勢力」と呼んでいた山本氏だが、野党共闘に向けては柔軟なようだ。

衆院選は289ある1人区(小選挙区)が主戦場となり、自民党候補との一騎打ちに勝たなければならない。単独で戦うよりも野党結集に乗ったほうが成算があるという計算が山本氏の頭の中にはある。山本氏は最近、政権交代の必須課題として「野党共闘の深化」を挙げている。

天王山は10月27日の参院埼玉補選

立憲、国民、「社会保障」の3会派が衆院で統一会派を組むと117人の勢力となる。自民党は285議席なので「1強」を脅かす存在とまではいえないが、安定した支持を持つ立憲、労組の支持を受ける国民民主、首相経験者の野田氏ら政治経験豊かで選挙にも強いメンバーがそろう「社会保障」が手を組めば、それなりにインパクトがある。そこと山本氏の「れいわ」が手を組めば、有権者は「今度こそやる気だ」と思うかもしれない。

当面の天王山は10月27日に行われる運びの参院埼玉補選だ。そこで野党が統一候補を擁立し、街頭演説で枝野、玉木、野田の3氏と山本氏と並ぶことができれば、ゲームは面白くなる。

補選候補が山本氏ならさらに盛り上がる

この際、山本氏が補選の候補となるというウルトラCも浮上してくるかもしれない。今、国会議員バッジを持たない山本氏は、次期衆院選に出馬する意欲を見せているほか、来夏の東京都知事選にも色気を見せている。

しかし、衆院選や都知事選よりも早く行われる埼玉の参院補選で山本氏「野党共闘深化の象徴」として立ち振る舞えば、注目度も高まる。当選すれば国会での野党の戦力も上がるだろう。

枝野氏は自身の地元でもある埼玉の補選で、どこまでリーダーシップを発揮できるか。真価が問われるところだ。そして、その推移は野党共闘の行方を左右するのはもちろんのこと、安倍晋三首相の衆院解散戦略にも影響を及ぼすことになる。

(プレジデントオンライン編集部)

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