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「茨城空港の奇跡」に学ぶ弱者の経営戦略

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東京都心から北東に100キロメートル離れた茨城県小美玉市に茨城空港があります。首都圏の第3の空港として、開業10年目を迎え、格安航空会社(LCC)の拠点として国内外7都市を結んでいます。

田んぼのど真ん中にあるような辺鄙な空港ですが、年間70万人が利用し、2018年の顧客満足度調査では民間運営空港を除く国内24空港で、総合4位と大健闘しています。

地方空港というと、地元の政治家が利益誘導で無理矢理建設しているようなネガティブなイメージがあります。開業時には、経営が危ぶまれた茨城空港ですが、予想に反して、羽田や成田という大型空港との競争を巧みな経営戦略によって生き抜いています。

その理由は、徹底した低コスト戦略です。

例えば、空港敷地内には3600台の駐車場があり、何日とめても無料。また、東京から空港に行く場合、JR東京駅から片道500円のワンコイン直行バスが走っています。成田エキスプレスや京成スカイライナーで成田に行くより、低コストで空港にアクセスできます。

しかも、スカイマークなら茨城空港から神戸空港までの運賃が新幹線の半額程度となり往復で2万円以下。この価格差であれば、少し不便で時間がかかっても茨城空港を使う人がいるはずです。発着料が安いので、航空会社も低価格で運営ができるのです。その代り、乗り降りはタラップを使っているそうです。

「茨城空港の奇跡」は、顧客の本当のニーズを知り、それに対する的確なサービスを提供することの重要性を示しています。

バケーションに飛行機を使う人たちとは別に、飛行機をバスト同じような移動手段として位置づけている人たちがいます。飛行機は、特別な日の憧れの乗り物ではなく、低コストで移動できれば良いという考え方です。

そのような顧客層は、空港のラウンジや機内サービスといった高付加価値のサービスにコストを払いたいと思っていません。低価格で、利用しやすいことが重要だと考えているのです。

羽田や成田よりも立地が悪く、設備も充実しているとは言えない茨城空港が、その弱みを逆手に取って、顧客を獲得しているのは、経営戦略として学ぶべきことが多いと思います。同じ土俵でガチンコ勝負では勝てない相手も、やり方次第で互角以上に戦うことができる。

実は、首都圏には羽田空港や成田空港よりも、茨城空港に行くほうが近い人が600万~700万人もいるそうです。国内線は札幌、神戸、福岡、那覇に向けて飛んでいますが、路線が更に拡大すれば、潜在的な需要はまだまだかなりあると思います。

まだ一度も利用したことがありませんが、近いうちに使ってみたいと思うようになりました。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。

※このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年8月13日の記事から転載したものです。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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