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滝川クリステルの「ワンランク上にいる感」は何なのか

 滝川クリステルという人の「ワンランク上にいる感」はどこから来るのだろうか。それが、前から気になっている。

 もちろん、「ワンランク上にいる感」は彼女自身が望んだことではない。彼女の周囲、マスコミ、もっといえばそれを受け取るわれわれが勝手に彼女をそう扱っているのであり、本当の謎は「ワンランク上にいるような扱い方」の方だ。一体、われわれは彼女をどうしたいのだろうか。

 今回の結婚発表でも顕著だったのが、マスコミが彼女を「滝川クリステル」という固有名で報じたことである。

 記事本文に入れた記事はあっても、タイトルに「女子アナ」という語句を入れた記事はほとんどない。

 と、思っていたら、この文章を書いて下書きに入れている途中に出ていた。そうそう、こういうの。

(2ページ目)【滝川クリステル】滝川クリステル 女子アナ“双六”の上がりは総理夫人の座|日刊ゲンダイDIGITAL

 さすが俺たちのゲンダイ(ほめてない)。

 しかし、探しても現時点ではこの記事ぐらいだ。これまで、「女子アナ」という語句にありとあらゆる下世話な欲望を乗せ、彼女たちへの敬意を欠く才能においては右に出る者がないマスコミをもってして、である。

 それは、「次期総理(笑)」の小泉進次郎への遠慮というよりも、これまでと同様の滝川クリステルの「ワンランク上の扱われ方」の延長線上にあるように思える。

 そうしたマスコミの傾向が何も間違っている、と言いたいわけではない。人を肩書きではなく、その人個人として扱うのはむしろ正しい。

 言い直せば、この問いは「なぜ女子アナの中でも滝川クリステルは例外的に、マスコミから人間として“正しい”扱いを勝ち得たのか」である。

 マスコミが「ワンランク上に扱いたくなる要素」はいくつかあるように思える。彼女の「聡明そうな外見」、「青学仏文科卒の才女」、「英仏日のトリリンガル」、「動物愛護生物保全活動家としての顔」、そのどれもがたしかに「ほかの人よりワンランク上の扱われ方」にふさわしいパワーを放っていそうである。ただ、一方で「いかにもアナウンサーらしい」といえばそれまでだ。

 大きかったのは、東京五輪承知の際の「お、も、て、な、し」かもしれない。

 しかし、それは原因というよりもむしろ結果で、それまでの「ワンランク上の扱われ方」があったからこそ、彼女は五輪招致大使に任命されたのではないか? ちなみに大使に抜てきしたのは当時の都知事、猪瀬直樹と言われている。

 結局、滝川クリステルの「ほかの人よりワンランク上の扱われ方」の理由はよく分からない。少なくとも、彼女をまるで未来のファーストレディのように扱うその敬意を、マスコミがゲスな眼差しを向けてきたほかの女子アナにも分けてあげてほしい。ほかの女子アナも「滝川クオリティ」での報道をお願いします。もっともその「クオリティ」が当たり前のことなのであるが。

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