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「問われるべきは慰安婦問題へのヘイトクライムや脅迫という犯罪行為」 「表現の不自由展」中止で出展者らが抗議会見



「あいちトリエンナーレ」の企画展「表現の不自由展・その後」が公開中止となった問題で7日、出展者らが抗議会見を開き「表現の自由は誰のため?」と企画展の再開を強く訴えた。

 今月1日から愛知県の名古屋市と豊田市の4つのエリアで開催されている国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」では、慰安婦問題や天皇と戦争、植民地支配、憲法9条、政権批判などのタブーとされがちなテーマを扱う企画展「表現の不自由展・その後」において、歴史認識や補助金交付の是非について様々な議論に発展。その結果、愛知県や運営側にテロ予告が届くようになり、3日には大村知事と津田大介芸術監督が相談の上、来場者らの安全が確保できないとして「展示の中止」を決定している。



 しかし企画の実行委員会側は「一方的中止に抗議する。私たちはあくまで本展を会期末まで継続することを強く希望する。一方的な中止決定に対しては法的対抗手段を検討していることを申し添える」(岩崎貞明氏)などと決定に異議を唱えており、5日には憲法の定める「表現の自由」について、大村知事と名古屋市の河村たかし市長との間で意見が真っ向から対立するなど、事態はさらなる広がりを見せていた。

 会見に臨んだ「表現の自由を市民の手に全国ネットワーク」の代表を務める武内暁氏は冒頭、「表現の自由は誰のためなのか」と切り出すと「あらゆる意味での言論に対する圧力には屈しない。これは大会本部の問題、企画展実行委員会の問題、そもそも今は菅官房長官の発言。あるいは知事と市長の見解など、様々な要素が含まれる事態になってきた。戦後における大きな意味でも検閲、弾圧的な要素があると捉えなければならない」と主張。さらに「現物のものはいつでも再開できるよう保全してある。いつでも再開できる」と企画展の再開を強く訴えると同時に、「萎縮することなく、私たち自身の民主主義の社会地域をつくるためにこの問題を打ち破っていきたい」と決意を述べた。

 また会見に参加した造形作家の中垣克久氏は「僕は拒否されていない。慰安婦の像だけだ」と話すと「金魚という慰安婦がいて、その糞が僕を含む二十数人の作家たちだ。この展覧会に作家の尊厳はあるのか?」と語気を強めた。芸術監督の津田大介氏に対して「一緒くたにあのブースが全部ダメになる。そんなことはあるのか? なぜダメだったのかを教えて欲しい」と申し入れたことなども明かした。



 一方、本会の世話人であり、武蔵野美術大学で美術関係の法律に関して教えている志田陽子氏は「問われるべきは慰安婦問題へのヘイトクライムやガソリンテロの脅迫という犯罪行為であり、本来これらの脅迫から表現の自由を守るべき行政が、展示の中止という表現の自由への侵害を行った。これは憲法21条で禁止されている検閲に他ならない」と問題点を指摘すると、主催者が下した中止決定の判断についても「ガソリンテロの脅迫に加担した行為。展示の意図目的がまともに論じられることなく、三日間で中止されたことに深い憤りを感じる。今回の事態は、私たちがいま生きている日本社会が、表現の不自由な社会であることを改めて実証した」と主催者の判断についても糾弾。さらに日本政府に対しても「慰安婦問題や元徴用工問題で日本政府が韓国政府に対して威圧的な政策を取り続け、排外主義を煽り立てている中で起きたこととして注目している」などと話した。

 武内氏をはじめ計7人の作家らが参加した今回の会見は2時間35分に及び、各々の参加者がそれぞれの主張を展開した。

(C)AbemaTV

▶映像/「表現の不自由展」中止で出展者らが抗議会見 

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