
[ソウル 6日 ロイター] - 韓国軍合同参謀本部は6日、北朝鮮が南西部の黄海南道付近から海に向けて2発の飛翔体を発射したと明らかにした。
北朝鮮外務省は5日に始まった米韓合同軍事演習について、外交上の合意に違反していると非難。北朝鮮は対話による問題解決に引き続き取り組んでいるが、韓国と米国が敵対的軍事行動を継続すれば、これまで示唆したように、新たな道を模索せざるを得ないかもしれない、とけん制した。北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)が外務省の声明を伝えた。
米政権当局者は、状況を引き続き監視し、韓国と日本と密に連絡を取っていると説明した。
韓国大統領府の報道官によると、ソウルでは国防相と国家安全保障室、国家情報院(NIS)のトップが北朝鮮の飛翔体発射について協議するため、会談を行っている。
北朝鮮による飛翔体の発射は7月25日以降4度目。
韓国の聯合ニュースによると、飛翔体は450キロを飛行。高度は37キロだった。
北朝鮮外務省の報道官は、韓国による米国製最新鋭ステルス戦闘機「F35」の導入、米原子力潜水艦の韓国の港への入港などが北朝鮮に武器開発継続を余儀なくさせていると主張。「米韓当局は表向きは対話に言及し続けているが、裏ではわれわれを傷つけようと刀を研いでいる」と批判した。
北朝鮮は米韓合同軍事演習が、トランプ大統領と金正恩朝鮮労働党委員長との間の合意に違反していると繰り返し非難している。
韓国メディアは米韓軍事演習が5日に始まったと伝えた。韓国の高官は以前、演習は主にコンピューターのシミュレーションを利用したものだと説明していた。
韓国軍合同参謀本部の報道官は5日の定例会見で、米韓は今年下期の合同演習に向けた準備を進めていると述べたが、演習の名称や、すでに始まったかどうかは確認しなかった。
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