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太平洋戦争を題材とした映画など

 石破 茂です。

 夏になり終戦(敗戦)記念日が近づくと、太平洋戦争を題材とした映画が公開されます。「連合艦隊司令長官山本五十六」「トラ!トラ!トラ!」「男たちの大和」など多くが公開されてきましたが、私が特に好きなのは、森繁久彌、鶴田浩二、中井貴一、古手川祐子などが出演した昭和56年の東宝映画「連合艦隊」で、これは何度見ても泣ける作品です。映画をご覧になっていない方も、谷村新司の歌う主題歌「群青」をご存知の方もおられるかもしれません。

 今年は同じく戦艦大和を描いた同じく東宝映画「アルキメデスの大戦」が現在公開中で、私はまだ観ておりませんが、かなりのヒットとなっていると聞いています。航空機が主力となる時代の変化の中にあって、大和型戦艦の建造計画に危機感を抱いた山本五十六が、東大数学科の天才・櫂直(かい・ただし)を海軍にスカウトし、数字でこの計画の誤りを指摘してこれを阻止しようとするストーリーだそうで、是非観てみたいものだと思っております。

「戦艦大和」はよくも悪しくも日本国の在り方そのものを体現したものであり、その本質は戦後74年を経た今もあまり変わっていないと思います。時代が全く変わっているのに既存の方針を変えない、個別の利益が優先されて全体の利益を考えない、責任の所在が何処にあるのかが明確にされないままに物事が決まっていく、異論を唱える者は排斥され、「あのときはあれでやむを得なかったのだ」との責任回避が横行する、正確な情報や数字を直視せず、都合の良い情報や数字しか見ず、ロジスティックス(兵站)を軽視し、勇ましい精神論が強調される…。

 斉藤隆夫の反軍演説とその後の衆議院除名(昭和15年2月・NHK「その時歴史が動いた」2003年)、総力戦研究所設立と報告書の握りつぶし(猪瀬直樹著「昭和16年夏の敗戦 日本人はなぜ戦争をしたか」文春文庫)等々、歴史に学ばねばならないことは数多くあります。

 昭和20年4月7日、沖縄特攻作戦に出撃し、不沈を謳われた大和は米海軍機の猛攻を受け、僅か2時間足らずで3千人の将兵と共にその姿を海に没しました。前夜開かれた最後の酒宴の席で、若い海軍士官が「日本は滅んで目覚める。我々はその魁となるのだ。それでいいではないか」と語る場面が「連合艦隊」の中にありましたが、日本人は本当に目覚めたのでしょうか。8月になると、いつもそのようなことを思います。

 今週は、来日した韓国国会議員との会議や討論、必ずしも得手としない分野での講演などが多くあり、心身ともかなり疲れました。

 体調が今一つ回復しないこともあり、週末は少しお休みを頂きたいと思っております。あまり深く学んでこなかった分野について少しでも知見が深まったことはとても有り難いことでした。

 今週の都心は、梅雨も明けて猛暑が到来致しました。皆様ご健勝にてお過ごしくださいませ。

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