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ブロガー“コンビニ店長”の脈拍について

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 と書いているが、私はこれを65%ぐらいしか信用していない。

 いや、私が見つめている店長の振る舞いと、店長自身の自己認識の間にギャップが存在するように思われる、と表現すべきだろうか。 

 「店長がブログのアカウント(id)を消すのは読者から逃げ出したくなる時」というのは、はてなの三つのブログの全消去に共通している。だからこれは間違っていないように思う。ストレス対処行動としてブログを消す、という性質も実際あるのだろう。

 ただ、今回のブログ全消しの場合、「読者に読まれるプレッシャー」は非常に低いものだったはずである。なぜなら『隠居』を知っている読者は拡散し過ぎないよう注意を払っていたと思われるし、実際、『隠居』の読者数は人気ブログ時代と比較にならないほど少なかったからだ。

 だから今回のブログ全消しは、「読者に読まれるプレッシャー」に由来するウエイトは今までよりもずっと低かった。そうでないプレッシャーなりストレスが占める割合のほうがずっと高いと想定される。

 店長は、コンビニで働くことの限界や身体的異変のことを書いている。これらが今までになかった心境を店長にもたらしている可能性は、高そうにみえる。もちろん、そうしたストレスやプレッシャーや肉体的変化の総和として、なんらかメンタルヘルスの問題を呈している可能性もあるが、それはここで判断できることではない。

 とにかく、人気の絶頂期にあったふたつのブログの全消しと、ブロガーとして実質隠居生活をおくっていた今回の全消しは、シチュエーションが全く異なるなかで起こっている点が、一人のファンとしては気になって仕方がない。

 ブロガーとしての店長、ひいてはもの書きとしての店長は、単に精神的にだけでなく、肉体的な部分も含めて、注意すべき臨界点を迎えているのではないか。

 私はこれを店長の現状を懸念して考えていると同時に、店長より年下の一人のブロガーとして、自分の行く未来を覗き見るような気持ちで考えている。ブログに限らず、若いうちは生命に勢いがあり、未来の展望も広く、隙間時間に閃いた思考を転写するだけでそのままブログ記事ができる。少なくとも私はそうだったし、たぶん店長もそうだっただろう。

 だが、現在の私はそうはいかない。隙間時間に閃いた思考をブログ記事に転写するのに時間がかかってしまう。私の同年代のはてなブロガーであるフミコフミオさんは、今でも「所要時間○○分」などと書いておられるけれども、私の場合、その所要時間がどんどん長くなっている。20分でブログを書き上げるだけの電撃性を私は失いつつある。たぶん、店長もそうだったのではないか*1

 そして店長のブログスタイルの場合、そうした瞬間的に思考を文章に転写する電撃性にこそイキがあったと思われ、『隠居』にそうしたスピード感があったのかどうか、それが思い出せないのである。
 
 はてな匿名ダイアリーに記された冒頭の文章は、それこそ所要時間○○分といった手早い仕事ではないかと私は推測している。誰かに手紙を書くのは不特定多数にブログ記事を書くよりも簡単で、匿名ダイアリーなら読者プレッシャーも最小化できるから。
 
 しかしもし、店長が着想を電撃的にブログ記事に転写する素早さを失い、諸事情により読者プレッシャーにも耐えられなくなっているとしたら、今後、匿名ダイアリーでしか店長の文章は読めない、ということになる。
 
 それもきわめて低頻度に。

 個人的にはそれは寂しい。だが今日までの店長の行動傾向や発言を思い出すと、「かつてのように健筆をふるい続けるブロガーとしてのコンビニ店長」という近未来を想像するのは、簡単ではない。twitterならできるかもしれないが、ブログのような長文はどうか。隙間時間に駅そばをつくるようにブログ記事を仕上げるためには、一定以上の肉体的・精神的な若さや心の余裕が必要ではないだろうか。

 できればこんな予測は外れて欲しい。というか外れろ。中年期の向こう側にあるブログライフを見せてくださいよ、店長。

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