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ブロガー“コンビニ店長”の脈拍について

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 今回もブログを消してしまわれたのですね、店長。

 私をはじめ、多くの人が店長の文章、文体、店長が観た世界を楽しみにしていることでしょう。いつか再会できる日をお待ちしています。ブロガーやライターはいくらでもいるけれども、あなたと同じように世界を観て、あなたと同じように文章を綴る者はどこにもいません。もともと、ある段階を越えたブロガーは全員がオンリーワン(だからといってお金になるとは言っていない)ですが、店長の場合、店長の世界観と文体と嗜好が組み合わさってまさにオンリーワンというほかありませんでした。

 ちなみに、ご存じないかと思いますが、私も参加しているbooks&apps主宰の安達さんは店長のブログの愛読者で、本当はbooks&appsに誘いたかったみたいです。連絡手段が無く、おそらく店長もそれを望んでいなかったでしょうけれども。

 その安達さんが「webで稼げるライター」という商用文章をnoteで公開されたそうです。

「webで稼げるライター」の条件とは。|安達裕哉|note

 正直、私自身は「webで稼げるライター」の条件がどういうものかわかっていないし、有料パートも読んでいません。ただ、books&appsに集まっているブロガーやライターに共通していそうな性質を私なりに想定すると、

・世の中を自分という名のフィルターごしに眺められること。
・つまり書き手自身の世界観で世の中を見ることができていること。
・その自分という名のフィルターは世間一般からズレている部分を含んでいること。
・さりとて、世間からズレすぎて余人の理解が及ばないほどではないこと
・自分の世界観を読ませるのに適した文体や知識を身に付けていること

 たぶん、このあたりが「面白がられやすいブロガーやライター」なのでしょう。繰り返しますが、これが「webで稼げるライター」とイコールなのかは私にはわかりません、が、長く面白がられるブロガーやライターたるもの、これらの条件は満たしているように思われ、そして店長、あなたは間違いなくこれらの条件を満たしていました。

 コンビニのこと、エロゲのこと、世間のことを書ける人はたくさんいても、店長のように書ける人は世の中にはいないのです。はてなダイアリー~はてなブログの時代、店長のブログは大変に人を集めていましたが、それは店長のように世の中を観て店長のような文体でそれを記述できる人間がどこにもいなかったからにほかなりません。

 人というのは誰しも替わりのきくものではありませんが、「コンビニ店長」の場合は特に、その傾向が強かったように私は思っています。

 だからブログではなく匿名ダイアリーでも構いませんので、いつか再び店長の文章に出会える日を楽しみにしています。これから述べるような懸念はあるにせよ、きっと店長は文章をオンライン上に投稿すると、私は信じて疑いません。

 店長への個人的な私信はここまでです。

店長の“脈拍”

 ここからは考察みたいなものなので、「ですます調」から「だ・である調」に改めることにする。

 コンビニ店長のはてなでの活動は、00年代まで遡ることができ、はてなダイアリー時代後期にはnakamurabashiというidで活躍していた。このidの『G.A.W』というブログは大変な人気で、fromdusktildawnさんやちきりんさんのブログと並んで、00年代後半のはてなダイアリーを代表するブログだったと個人的には思っている。

 冒頭リンク先でも記されているように、店長は、ある特定周期で自分が書いたオンライン上のアーカイブをすべて決してしまう性質がある。店長は10年代前半にはlkhjkljkljdkljlというidで、今度ははてなブログをスタートしていて、独特の世界観を自分自身の文体で綴るスタイルによって『24時間残念営業』はたちまち人気ブログになった。けれども人気が出過ぎてアンチまで沸いてしまうなか、予想どおりというか、ブログは畳まれてしまった。

 でもって、今回である。

 今回は10年代後半からertedsfdsddtyというidで、『隠居』というはてなブログを開設していた。これまでと違って、不特定多数の目を惹き付けるような内容はあまり記さず、読みにくいレトロなフォントを選んでいるあたりにコンビニ店長の気持ちが現れているように思われた。だからなのか、これが店長のはてなブログだと気付いている人も、あまり拡散させないよう注意しながら眺めていた。『G.A.W』と『24時間残念営業』がその人気の絶頂のうちに全消しされた過去を、ファンは皆、心得ていたのだろう。

 ではなぜ、店長は今回ブログを消さなければならなかったのか。

 店長は、冒頭リンク先のなかで

 アカウント消す系のやつはけっこう昔から頻繁にやってて、そのうちのかなりの比率はパスワード忘れた系のやつなのだが、そうでない場合は、今回と似たような軽めの自殺的な意味合いが強かったらしいことを理解した。

昔からそうなのだが、読まれたいという気分は人一倍強いくせに、実際に読む人が出現すると、とつぜん逃げ出したくなる。その矛盾のなかで、それでも読まれるとうれしいというほうが強かったから、今日までいろいろ書いてきた。

とはいえ、ここ数ヶ月は「だれかが自分の存在を知っている」と思うだけでもう無理、という気分が強い。この気分は強くなる一方で、改善する余地がまずなさそうである。反対に書いたものをだれかに読まれたいという欲望はどんどん薄くなる一方だ。

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