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譲渡禁止の裁判傍聴券 アルバイト並ばせ入手するグレーなメディアの手口

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裁判傍聴芸人の阿曽山大噴火です。大麻取締法違反の罪に問われた元KAT-TUNの田口淳之介被告と元女優・小嶺麗奈被告の初公判が7月11日に行われました。

24席の一般傍聴券を求めて並んだ人の数は1265人。残念ながら私は外れてしまったので、今回は田口被告・小嶺被告の傍聴抽選レポートと傍聴券の抽選の歴史をお話ししたいと思います。

まず裁判の傍聴券がなぜ抽選になるのかを説明すると、法廷には座席があって立ち見が禁止。20席しかない法廷の場合は20人しか見ることができません。実際には傍聴席はガラガラで、いつでも誰でも傍聴可能な裁判だらけです。

その中のごくごく一部の裁判について、裁判所が前もって「これは傍聴したい人が集まりそうだぞ」と判断した時に傍聴券が用意されます。

傍聴券の枚数は、特別傍聴席という被害者や被告人の知り合いの席が1〜2席、記者クラブ用の記者席が20席ぐらいあって、その残りの座席数が傍聴券の枚数になります。法廷によって座席数は違いますが、東京地裁で最も広い104号法廷で約100席、有名人の裁判でよく使われる427号法廷や429号法廷だと約50席です。

3パターンある傍聴券の抽選方法

実際に田口被告・小嶺被告の傍聴券抽選で貼り出された当せん番号

抽選の方法、傍聴券の出し方には3パターンあります。1つ目は最近ほとんどやっていない先着順。並んだ人の順で配るパターンです。2つ目が棒抽選。四角い箱の中に円柱の棒が入っていて、くじ引きみたいに引きます。赤い印が付いていた人は当たりとなり傍聴券を渡されます。

抽選の機械が故障した時のために東京地裁も一応準備はしているようですが、現在棒抽選はほとんどやっておらず、私も東京地裁の棒抽選は10年ぐらいやった記憶がありません。

3つ目がコンピュータ抽選。整理番号が書かれた紙を渡され「ここで待っていてください」と言われます。1度どこかへ行ってしまうと2枚目、3枚目ともらう人が出てくるので移動することはできません。

紙を配ったあとに大学の合格発表みたいに数字が発表されます。該当する番号を持っている人が東京地裁に行って傍聴券と引き換える。後述するリストバンド型はこれの最新型になりますね。

ちなみに東京地裁は日本で一番裁判が多いということもありますが、週の半分は傍聴券の抽選が行われています。かといって、抽選をやっているから有名人とは限りません。支援者が多かったり、暴力団の構成員が集まったりするので抽選になるのです。

傍聴券を求める人のほとんどがアルバイト


「裁判の傍聴券を求めてたくさんの人が並んでいます」というニュース映像を目にすることもありますが、抽選に並んでいる人のほとんどはテレビ局が雇ったアルバイトだと思います。テレビ番組の観覧者を集める会社に依頼しているので放送局ごとではなく番組ごとに雇っている形です。

日比谷公園で抽選が行われる場合だと噴水前や図書館前などに何十人、何百人の団体がいます。どの裁判に行っても大人数いるのは『ミヤネ屋(読売テレビ)』のアルバイトですね。

リーダーの人が仕切っていて、日雇いの仕事みたいな感じです。アルバイト代は交通費合わせて2000円ぐらい。ただ、傍聴券が当たると1万円とか5000円とか金額が上がるようになっています。

アルバイトを雇いすぎて蓋を開けてみれば傍聴席がガラガラというケースもあります。2015年11月、東京家庭裁判所で行われた元光GENJIで俳優の大沢樹生さんが元妻で女優の喜多嶋舞さんの産んだ子どもが実子ではないことの確認を求めた裁判。ミヤネ屋が人を並ばせ過ぎて、集まった100人のうち50人ぐらいがミヤネ屋。私が当たって傍聴席に座ったら傍聴していたのは3人しかいませんでした。

テレビ局以外のマスコミがアルバイトを雇っているケースはほぼ無いと思います。スポーツ新聞とかラジオ局がアルバイトを雇うには予算が厳しい現実があるのです。

日比谷公園で行われる傍聴券の抽選は、少し特殊です。東京地裁での抽選は発表までその場所で待たなくてはいけないのですが、日比谷公園での抽選は、手首に巻かれた紙製のリストバンドが抽選券になっていて、当選番号が発表されるまでどこにいてもいい仕組みです。


そのためラジオ局の場合は、社内の色々な部署の人が抽選に参加して、とりあえずリストバンド型抽選券だけを巻いて出社します。当選番号をメモっておいて当たった人はもう一度東京地裁に戻るという形をとっています。

東京地裁の傍聴券抽選が行われる場所は2ヶ所


東京地裁で行われる裁判の傍聴券の抽選を行う場所は2ヶ所あります。1つが東京地裁の正門と建物の間にある、雨が降っても大丈夫な軒下みたいな場所。2000人ぐらい収容できて、注目度がそれほど高くないなと裁判所が判断した場合はこの場所で抽選が行われます。

最近では、ピエール瀧被告の初公判も東京地裁でした。ここ10年ぐらいを振り返ってみると、堀江貴文さんも押尾学さんも小沢一郎さんも吉澤ひとみさんも裁判所の敷地内での抽選でした。

もう1つが先ほど説明した日比谷公園です。2000人以上集まるから東京地裁の敷地内では収容できないと裁判所が予想した時はこの場所で抽選が行われます。

日比谷公園での傍聴券抽選は過去24回しか行われていない


日比谷公園で傍聴券の抽選が行われたのは、今回の田口被告・小嶺被告を含めて全部で24回あります。前回23回目は清原和博さんの判決の時で、21席に対して1713人が集まりました。22回目は清原和博さんの初公判。やっぱり初公判は注目が高く、多くの人が並びます。20席に対して3769人が集まりました。そう考えると清原和博さんの初公判に比べて、判決の時に2000人以上減るとは予想できなかったということですね。

当選番号は何枚か印刷して日比谷公園の数ヶ所に置いてあるホワイトボードに貼り出します。これが清原さんの初公判の時か判決の時かは忘れましたけど時間になっても発表されませんでした。段々ザワザワしてきて何だろうと。顔見知りの警備員さんに「何かありましたか?」って尋ねたら「プリンターが壊れた」って。こんなことがあるんだと思いましたね。

21回目は2014年。ASKAさんの初公判で21席に対して2646人。これしか集まりませんでした。そのせいか判決の時は東京地裁の敷地内での抽選でした。

20回目の傍聴券の抽選が行われたのは2009年。酒井法子さんの覚せい剤事件の判決です。21席に対して3030人が集まりました。判決はすぐ終わってしまって見どころもないので抽選に集まる人が減ることもよくありますが、それでもこれだけ多くの人が集まりました。

19回目は2009年10月26日。酒井法子さんの覚せい剤事件の初公判です。


この時は20席に対して6615人が集まりました。この人数は東京地裁では歴代2位となる傍聴希望者の数です。(1位は1996年に開かれたオウム真理教の松本智津夫元死刑囚の初公判。一般傍聴席48席に対し1万2292人が集まった)。

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