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霞が関で働く国家公務員の3割が過労死の危険を感じ厚労省(労働行政)職員の残業代不払い8割弱

 私たちの仲間である霞が関国家公務員労働組合共闘会議(霞国公)が「中央府省等に働く国家公務員の第27回残業実態アンケート(2018年1月~12月の1年間)の結果」を発表しました。

 すでに、「旧労働省系職員の残業、3割近くが「過労死ライン」超え」(朝日新聞)「厚労省「残業代未払い」が7割超、残業時間もワースト1位 組合の残業実態調査で判明」(弁護士ドットコムニュース)などで報道されています。

 ここでは、アンケート結果のポイントとプレスリリースを紹介します。
(※アンケート結果の全体はPDFで読むことができます→アンケート結果全文)

 まず、府省別ワースト3です。なんと、厚労省(労働)が「月平均残業時間」「80時間以上残業者割合」「過労死の危険を現在感じている」「過労死の危険を感じたことがある」「残業手当に不払いがある」「退庁時間23時以降」「定時退庁日に定時退庁できない」の11部門中7部門でワースト1位となっています。

 ※以下プレスリリースです。

霞国公2019年残業実態アンケート結果について
 2019年7月31日 霞が関国家公務員労働組合共闘会議(霞国公)

 霞国公は、霞が関に所在する立法、行政、司法で働く中央府省の17の労働組合(組織人員:約1万人)を対象に、本年3月、2018年1月~12月における1年間の勤務状況を対象に「残業実態アンケート」を実施しました。このアンケートは1985年(昭和60年)から実施しており、今回で27回目になります。

 今回のアンケート結果での特徴は以下のとおりですが、ここで浮き彫りになった問題点は、国の機関で働く職員の長時間過密の労働実態です。この実態に起因する過労死・過労自殺を出さぬよう警鐘を鳴らすことにつなげる意味で、本日ここに公表致します。

■今回の結果と特徴■

 霞国公組織17組合中、アンケートに参加したのは9組合、回答者は2,169人です。回収率は組合員(約1万人)比で21.7%となり、霞が関で働く一般職員全体(約34,000人)の6.4%に相当します。

1.月平均残業時間は36.9時間、残業代の「不払いがある」との回答は41.6%

 月平均残業時間については、昨年と比べて3.9時間増の36.9時間となりました。
 また、休日出勤については「休日出勤あり」が57.8%で、前年より0.4ポイント減少しました。休日出勤したにも関わらず手当も代休もなかった人の割合は24.0%でした。

 超過勤務手当の支給についてアンケートでは、「不払いがある」と回答した人が、41.6%おり、不払い残業が解消されておらず、早急な解決が必要です。

※残業や休日出勤に対する手当の全額支給は当然のことであり、国家公務員給与法第25条では、「この法律の規定に違反して給与を支払い、若しくはその支払を拒み、又はこれらの行為を故意に容認した者は、1年以下の懲役又は3万円以下の罰金に処する」とあります。このような違法状態は直ちに改められなければなりません。

2.霞が関の残業時間「過労死ライン」に3,332人(9.8%)「過労死を現在感じている」1,292人(3.8%)。「過労死の危険感じたことがある」30%

 霞が関における残業の実態は依然として深刻です。過労死の危険ラインとされる月80時間以上残業した人は、前年より3.6ポイント上昇し、9.8%も存在することが明らかになりました。これは霞が関全体の職員のうち、3,332人(34,000人の9.8%)が過労死危険ラインで働いていることになります。

 実際に「現在過労死の危険を感じている」の回答は3.8%で「過去に過労死の危険を感じたことがある」26.2%と合わせると、職員の30.0%が現在または過去に過労死の危険を感じたことがあると回答しています。

3.「疲労や精神的ストレスを感じている」が過半数超え、「からだの具合が悪くて休みたかったが、休めなかった」44.6%

 現在の健康状態については、「不調である」「薬等を服用している」「通院治療中である」と、健康に不安を抱えていると回答した人たちが全体で32.4%に上っています。

 また、「疲労や精神的ストレスを感じている」と回答した人は53.0%であり、その主な原因は「職場の人間関係(29.0%)」「仕事の量が多すぎる(27.8%)」「超過勤務・休日出勤などの長時間労働(17.8%)」「通勤ラッシュ・長時間通勤(17.8%)」となっています。

 さらに、毎日の退庁時間が11時以降の人は14.4%で、「からだの具合が悪くて休みたかったが、休めなかった」と回答した人が44.6%と半数近くの人が訴えています。

 こうした実態は健康破壊寸前の状態と言わざるを得ず、解消にむけた早急な対策が求められます。

4.残業の最大要因は「業務量が多いため」、次いで「国会対応」

 残業の最も大きな要因は、「業務量が多いため(59.4%)」「人員配置が不適切なため(29.6%)」「国会対応(29.1%)」が上位となっており、業務量に見合う職員が十分に配置されていないことと、深夜に及ぶ国会対応が長時間労働の要因であることが浮き彫りになりました。

 国会対応の改善のためには、「質問の早期通告」(48.8%)が高い割合を占めています。

 回答者の声としては、「国会議員がきちんとした認識を持って、早期通告してほしい」など議員からの質問が出ないと各府省の職員が帰れない実態が表れています。国会対応業務の効率化と、こうした実態に認識を持って対応していただくことを望む声が強まっています。

 こうした国会対応残業を改善するため、本来、既に確認されている与野党国対委員長会議申し合わせ事項となっている「質疑者は原則として前々日の正午までに質問の趣旨等について通告する」とした質問通告ルールの原則を徹底することを再度求めていきます。

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