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今こそチャンス! 韓国の「ツートラック外交」を『死語』にする方法

トランプ大統領が、中韓などのWTO途上国優遇措置を否定するコメントを公表し、90日という期限を区切って、対応することを明らかにしました。日本のホワイト国適用除外で、アメリカの仲裁を望んでいた韓国にとって、さぞかし衝撃を受けるニュースと思いきや、ほとんど反応していません。

■楽観論と話題逸らしが蔓延する韓国メディア

「【社説】「韓国にWTO途上国優遇なくすべき」というトランプ大統領の警告」

農林畜産食品部は報道資料を通じて「米国はこれまで途上国地位に関連し、WTO加盟国が現在受けている優遇を放棄しろというわけではないという立場を明らかにしてきた」とし「現在の農産物関税や補助金はそのまま維持されるだろう」と伝えた。 

要するに「問題はないはず」という漠然とした楽観だ。

https://japanese.joins.com/article/016/256016.html

 社説で、中央日報が批判を展開してるのが珍しいくらい、他の新聞はこの問題を大きく取り扱っていません。一応大手の朝鮮日報、東亜日報、ハンギョレ新聞などは扱ってますが、政府も新聞メディアも事態を矮小化して、「慌てるな」というニュアンスのものが多いです。

「トランプ、WTO無力化 韓国, 発展途上国地位難しく」ハンギョレ(2019-07-29)

トランプアメリカが、韓国・中国などを名指しで世界貿易機構(WTO)の 開発途上国優遇措置の剥奪を要求した。そのため、我が国の開発途上国措置は現実的に難しくなった。 今回の開発途上国優遇措置を問題視したトランプの心算は、アメリカの WTO 脱退のための名分を積むか、あるいは WTO 体制の無力化を狙っているという分析がでている。

http://www.hani.co.kr/arti/international/globaleconomy/903801.html

ハンギョレ紙のこの報道が典型なのですが、韓国にとって、どういう影響があるのかという大きな問題より、「アメリカのWTO脱退が真の目的」という結論にしてしまうのは、客観的な記事のようで、ミスリードを起こすと思います。まぁ、そもそも日本語化してませんけどね、この記事も。

安倍首相が音頭を取った「ホワイト国優遇措置除外」という対応を、「優遇措置の除外」という同じキーワードを出してきたトランプ大統領が、全く念頭になく偶然同じ言葉を使ったというのは、あり得ないと思うのですが。

■建設的な意見が全く出ない韓国の不思議

日本の「ホワイト国除外措置」に対する韓国の反応は、未だ混乱しています。

しかし実に不思議ですね。言及された山ほどある対抗策では「日本が文句を付けようのない完璧な輸出書類を出してやれ」とか、「募集工(徴用工)問題で、請求権協定を守ると日本に言えば」とか、本当の意味での解決につながる主張や意見は、全く出てきません。

出てくるのは、「ホワイト国優遇除外措置の撤回を求めるにはどうすればいいか」とかそんな意見ばっかりです。良くて「募集工(徴用工)問題を一旦棚上げにするのが良い」程度ですよ。棚上げじゃないくて、解決しようと何故思わないのか。

「安倍氏「答えを持ってきていただきたい」要求に青瓦台「いつも答えてきた」反論」2019年07月22日

韓国の青瓦台(チョンワデ、大統領府)は22日、安倍晋三首相が参議院選挙直後、韓国政府に対して「ちゃんと答えを持ってきていただきたい」と脅したことに関連して「韓日関係を過去-未来のツートラックで分けていこうという我々の立場を繰り返し述べてきた」と強調した。

https://japanese.joins.com/article/784/255784.html

 安倍首相のコメントが、「脅し」かどうかはともかく、その返答が「ツートラックで分けていこう」じゃ話が噛み合ってません。でも彼ら、これを本気で言ってるんですね。

バカバカしい話ですが、「ツートラック外交なんて成立しない」と理解させるところから、やらないと話が通じるレベルにならないのです。

ですが、今その千載一遇のチャンスが巡ってきています。

■GSOMIAで日本型ツートラック外交を要求しよう

 アメリカが主導したGSOMIA(軍事情報包括保護協定)。なぜかこれが、外交カードとして成立すると韓国は思っています。「GSOMIA破棄」なんて言い出したら、アメリカの報復がどうなるかわからないのにです。

「“韓米日3国安保の象徴”である軍事情報保護協定カード、米国の仲裁を引き出せるか」2019-07-23

専門家たちは韓日対立が極限に達し、韓国がGSOMIAを延長しなくても情報資産の確保レベルで被る損失は大きくないだろうと口をそろえる。韓米日軍事情報の共有状況をよく知る元軍関係者は「韓日が実質的にやりとりする情報のレベルはそれほど高くはない。韓米連合司令部があるため、韓国が日本から直接得る情報は微々たるものだ」と話した。

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/33957.html

全く役に立たない専門家ですね。これに対して、日本は「GSOMIAは維持する」という姿勢で一貫しています。おかげで、ますます韓国側が「経済で信頼できないと言っているのに、なぜ安全保障で信頼できるのか」といきり立ち、「これは日本にとって必要なもの。外交カードになる」と勘違いする状況になっています。

「最近、日本の輸出規制行為などのため経済交流もまともに行われない中、軍事情報交流などとんでもないという主張もある。

https://japanese.joins.com/article/070/256070.html

しかしこの状況は、「ツートラック外交」を葬り去るいい機会になるかもしれません。

つまり、日本側は「GSOMIAを維持する」と言うだけでなく、「韓国とは様々な問題があっても、安全保障問題に関しては、連携すべき課題では連携するツートラック外交を行う」と言及するわけです。これで「日本にとってのツートラック外交とは、安全保障の連携を指す」と再定義することができます。

なぜか彼らは、「経済交流が無いのに、軍事交流できるか」という発想と、「歴史問題で対立しているのに、経済交流だけできるか」という発想が、「同じ形である」ということに気づきません。

「GSOMIA維持問題」は毎年更新する関係上、これからも毎年持ち上がります。「ツートラック外交」を言えば、何か提案した気になってる状況を打開するために、是非「GSOMIA更新問題」を利用して欲しいですね。

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