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令和時代に求められるクールジャパンの姿~日本のクリエイティブな力を解放せよ~

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外国人が持つユニークな視点と深み

さまざまな方々から知見を得ていくことで、CJが向かうべき方向性が見えてきた。本年3月には、新たなCJ戦略の策定に向けて世界の視点を取り入れるため、「EUREKA! 懇談会」を立ち上げ、合計11カ国19人の外国人有識者と意見交換を行った。当懇談会は、モデレーターであるA.T.カーニー日本法人の梅澤高明会長以外は全員外国人で、議論は英語。場所も毎回変えて軽食をつまみながらにするなど、従来の「霞が関」の常識にとらわれない雰囲気でcreativeな議論が行われるよう工夫した。外国人有識者の方々からは、日本人では思いつかないユニークな意見や視点を示していただき、大いに参考になった。

特に、懇談会に参加した外国人が「深い」日本を求め、日本人以上に日本を勉強し、日本の将来を心配していることが印象に残っている。外国人が日本の魅力の本質を見つめ、「深み」を求めている中で、日本人はその本質を見失い、「何を売るか」や「何が売れるか」といった表面的で「浅い」視点で対応してはだめだ。日本ファンの知見と協働しつつ、日本人も「深い」日本を学ぶことが重要だと改めて発見した。

Create Japan WGでの議論

新たな戦略を策定するための枠組みとして知的財産戦略本部の下に「Create Japan WG」を立ち上げ、「EUREKA! 懇談会」での意見などを踏まえつつ検討を進めてきた。世界の視点を入れるため、WGのメンバーの半分は外国人とし、6月に5回の会合を集中的に開催し議論を行った。新たな戦略で強化するべき具体的な分野として、例えば以下の2点が見えてきた。

1.横方向の連携を強化するためのネットワークの構築
日本人と外国人を含む多くの関係者が連携し、世界の目線を起点にマーケットインの考え方で、日本の魅力を磨き、発信していく基盤(ネットワーク)を構築できれば、CJは持続的に進んでいくと考えている。ネットワークを機能させるためには、その中核となる組織が民間に必要だ。中核組織の大きな役割は、CJに必要な基礎的なデータの収集・分析・共有、全体の作戦や方向性の提案、取り組み全体のムーブメント作りだろう。内閣府と中核組織が緊密に協力しながら、国全体の整合性を確保していく。

2.日本ファンを増やすための取り組み
日本に対して世界の人々が持つ知識や関心などを分析し、目的意識を持って情報提供することで、日本への関心を深めて愛情を深め、日本ファンになってもらうことを目指したい。そのためには、SNSのコミュニティや民間のサービスなど既存のプラットフォームを活用しつつ、相手方の関心に沿ったアプローチをすることが重要だ。また、日本への関心を深めてもらうため、特に地方に関する情報提供、割引特典など既存のサービスの紹介、空港におけるサービスなどのメリット措置を効果的に使っていきたい。

さらには、これら民間で提供できるサービスに加え、入国やビザ取得における手続きの是正など、国でしか提供できないメリット措置についても検討し、将来的に日本にとって有為な外国人の定住を促すことにつなげるべきとの意見もあった。人口が減少していく我が国において、優秀な外国人が就労しやすい環境を整備することは、私が担当している他の政策領域(イノベーションやスタートアップ)においても重要な課題である。

一方で、外国人の受け入れに関して慎重な国民世論も根強くある。CJ戦略が目指す「日本ファン」は、日本の伝統や文化を理解し、尊重し、愛する人々だ。つまり、日本で長期滞在や定住をする中で文化面を始めとした摩擦を起こす可能性が低い人々とも言える。その意味で中長期的には、今後の新たなCJの取り組みによって「日本ファン」を増やすことは、外国人の受け入れに対する国民の理解を深めることにもつながる可能性を秘めていると考えている。

「Beautiful Harmony」にふさわしい社会を創る

日本には多くの魅力が存在している。先日訪問した新潟県小千谷市には「錦鯉」が、地元の高松には「盆栽」や「瀬戸内国際芸術祭」がある。「錦鯉」や「盆栽」の美しさの裏には気の遠くなるような手間がかけられており、そこに込められた思いが世界の共感を得ているのだろう。これらについて、個別の地域や個別のコンテンツとしてではなく、横の連携を図りつつ、さらに魅力を磨き、発信できれば、日本の魅力はますます大きくなっていくだろう。

日本は令和の時代に入った。令和は英語で「Beautiful Harmony」と訳されるが、高齢化などの課題を抱える日本が、令和の時代にふさわしい社会をどのように創っていくか、諸外国が注目している。新たなクールジャパン戦略の下、日本を魅力的と思う外国人を含めた多くの人々のコラボレーション、いわば美しい調和(beautiful harmony)によって、多様性(diversity)を包摂しつつ、新たなアイデアが芽吹き、花開き、クリエイティブな活動やイノベーションが日本各地で生まれてくる。こうした日本のクリエイティブな力の解放、そして、日本のソフトパワーの強化につなげていくことが、令和の時代のCJの姿だと考える。

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