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イランの少数民族問題(イスラエル紙の記事)

先日イランのアゼリ人についてコメントを頂きましたが、18日付のy net news は「イランの民族問題」と題して、イランに取ってその少数う民族問題は最大のアキレス腱だが、逆説的にその弱さがイランの分裂を防いでいるとの記事を載せています。

イランの民族問題については問題の発生するたびに指摘されてきたところですが、まとめての記事は興味があるので、記事の要点のみ次の通り。なお、イスラエルとイランの関係から考えれば、この種の記事の背景に何らかの政治的意図がある可能性もあるので、念のため。

イランにおけるアゼリ人、クルド人、アラブ人の大量処刑(多くの場合でっち上げの罪名で)はイランの直面している少数民族問題の深刻さをものがたっている。
最近イランのtvはこれら少数民族の者の自白のニュースで満ちている。シリア以外にこれほど大量処刑している政権は中東には存在しない。政権は2009年の大デモの再来を恐れていて、強引な弾圧を進めている。

イランは多民族国家で、最大の民族のペルシャ人も50%に満たず、他の少数民族はむしろ自分たちの兄弟達の国に加わることに関心がある。

2番目の民族集団のアゼリ人(因みに最高指導者のハメネイ及び反対派指導者のムサビもアゼリ人である)は2000万人を数え、全体の4分の1に達するが、アゼルバイジャンに親近感を有し、アゼルバイジャンの方もアゼリ人の地域は文化的にアゼルバイジャンに属すると考えている。

もう一つの大きな集団のクルド人は、ほとんど毎日革命防衛隊と激しく衝突しているが、その夢は将来できるであろう大クルド国家に属することである。

タジク人はパキスタンに属することに関心があり、アラブ人はアハワズにスンニ国家を築きたいと思っている。

このような少数民族問題、即ちイランの分裂の可能性は、政権もよく認識している。

もう一つの問題はスンニ派ーシーア派問題で、アラブ人及びクルド人を含むスンニ派は人口の33%を占める。

この少数民族、宗教問題は政権のアキレス腱であるが、同時にその強みともなっている、というのは総ての少数派が政権が倒れれば、内戦時代のレバノンと同じように混乱と殺戮がイランを訪れることを知っているからである。

このため現政権を忌避しながらも混とんよりはまだしも悪くないと言うことで、彼らが政権を支持していることになっている。

経済制裁も同じ効果を有していて、制裁のために経済が麻痺し、対立が深まれば、分裂の可能性が強まるが、同時に少数民族に将来に対する恐れをかきたてさせ、政権支持へといざなうことになる。

正にイラン政権の最大の弱点がその強みというパラドックスがここにある。
http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4230852,00.html

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