記事

【参院選2019】三たび非自民か「『子ども被災者支援法』はどうなった?」。自民が死守するか「民主党政権下では子どもを守れなかった」。あす投開票、福島県民の選択は?

1/2

参院選はあす投開票される。与野党の一騎打ちとなった福島県選挙区は、自民党が議席を死守するか、野党統一候補が再び勝つか、注目が集まる。安倍首相など〝大物〟が続々と応援に駆け付けた現職の森まさこ候補(54)=いわき市=の陣営は復興加速と野党の〝野合〟批判を強調。一方の新人・水野さちこ候補(57)=会津若松市=側はアベノミクス批判や森候補も立法に尽力した「子ども被災者支援法」の骨抜きなど、自公政権の原発事故対応批判で応戦している。県議選や総選挙を見据えて「絶対に負けられない」と力を込める「ふくしま自民党」。野党統一候補で3度目の勝利を狙う野党。福島県民はどちらを選ぶのか。

「『人』を中心とした復興を」

 原発事故後の森まさこ参院議員と言えば、やはり「子ども被災者支援法」抜きには語れない。

 原発事故当時、野党だった自民党も加わり超党派の議員立法で成立した法律はしかし、実効力を発揮していない。「骨抜きにされてしまった」との批判が絶えない法律の成立に奔走した議員こそ、森議員だった。

 逃げるもとどまるも、いかなる選択も尊重されるべきだとうたわれた法律はないがしろにされ、政府の避難指示は年20mSvを基準に解除、金銭的賠償も住まいの保障も続々と打ち切られた。避難指示の無い区域からの〝自主避難者〟は今や、住まいの退去を求められて裁判の被告となっている。「損害金」として家賃の2倍の金額を請求されている。民間賃貸住宅入居者に対する家賃補助は終わった。避難を続けるのは「自己責任」と言ってはばからない復興大臣もいた。為政者は、東京五輪の招致スピーチで「状況はアンダーコントロールだ」と胸を張った。そんな「復興加速」を進めて来たのは、自公政権だった。

 今月18日夜、福島県福島市の「アクティおろしまち」で行われた水野さちこ候補(野党統一)の個人演説会。応援に駆け付けた野党系国会議員は揃って、「子ども被災者支援法」に言及した。

 水野候補の応援演説に駆け付けた荒井聰代議士(立憲)は、超党派の「子ども・被災者支援議員連盟」の会長を務める。

 「私は森さんと一緒に『子ども被災者支援法』を超党派の議員連盟で作りました。しかしその後、一切無しですよ。私は会長ですから、いろいろな協力を求めたいと申し入れても、一切受け付けませんでした。私は、あの人には誠実さは感じない」

 2017年の総選挙で野党統一候補として与党候補に勝った金子恵美代議士(立憲民主党・無所属フォーラム)も議員立法で与野党一体となって法律を作ったんです。あの時は自公も乗った。福島の子どもたちを一生涯、医療を含めて面倒を見ていかれる仕組みを作る、県外に避難している人たちへの支援の仕組みを作る法律です。水野さんが戦っている方(森まさこ候補)も法律提案者の1人です。私もそうでした。いろいろな議論をしました。基本方針を作ったら、それに則った形で政策をどんどん進めましょうと言っていた。その後政権が交代しました。そうしたら基本方針、全部骨抜きなんですよ。今の与党に任せていたら、福島の子どもたちを救う事が出来ないんじゃないですか。『人』を中心とした本当の『復興再生』をしていかなくてはいけないんです」と語気を強めた。

 紺野長人県議(社民党福島県連代表)も「本当の事を有権者に伝えて有権者が正しく判断するのが選挙であり民主主義だ」と前置きした上で、「避難先で国家公務員宿舎に入居した方を国は追い出しにかかっています。住まいを奪おうとしているんです」と訴えた。原発事故被害者の切り捨てを進めて来たのは自公政権だ。









3年前の参院選では野党統一候補が現職の法務大臣を破って当選した。2年前の総選挙でも自民党候補が敗れた。地元紙は今回、軒並み「森まさこ優勢」と報じている。果たして福島県民の選択は?

「もう悪夢は見たくない」

 森まさこ候補も今月12日、同じ会場で個人演説会を開いた。6月24日の国会で、安倍晋三首相に対する問責決議案を提出した野党を「恥を知りなさい」と罵倒した自民党の三原じゅん子参院議員(党女性局長)が応援に駆け付けた。

 さすがの組織力・動員力で会場は聴衆であふれ、イスを並べても足りない状況だった。だが実は、会場の前方には長机が並べられていた。取材に訪れた記者からは「机なんか置かなければもっと余裕をもって座れるのに」との言葉が漏れた。これも巧妙な〝演出〟だったのかもしれない。

 「私、今ビックリしているんです。森まさこさんが大変厳しい戦いをしている。この現状に大変、驚いております」。三原議員はそう切り出すと会場の空気が一変した。

 「皆さん、政治は結果ですよね。森まさこさん、2期12年でどれだけ結果を出したと思いますか?1期目で大臣って、まず異例中の異例です。大抜擢。それだけ政治家としての資質を、皆さんから買われたという事であります。挙げたらきりが無いですが、女性の皆さんが社会にどんどん進出して行って大活躍されている。それが出来ているのも、森まさ子さんが頑張ってくれたからなんですよ。消費者庁をつくったのもそうです。液体ミルクに着目したのも森まさこさんです。これだけの事をした政治家なのに、何でこんなに厳しい戦いを強いられているんだ。本当に驚いています」。2016年の参院選では、現職の法務大臣が野党統一候補に敗れている。

あわせて読みたい

「参院選2019」の記事一覧へ

トピックス

議論新型コロナウイルスに向き合う

ランキング

  1. 1

    コロナで医療全体ひっ迫は間違い

    名月論

  2. 2

    富岳が分析 ウレタンマスクはNG?

    諌山裕

  3. 3

    凋落の新聞社 報道の行く末とは

    ヒロ

  4. 4

    コロナ報道の正確性に医師が疑問

    名月論

  5. 5

    NHK捏造か 軍艦島の疑惑説明せよ

    和田政宗

  6. 6

    音喜多氏が所属議員の不祥事謝罪

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

  7. 7

    渡部建の目論みに冷ややかな声

    女性自身

  8. 8

    海外は大麻OK 伊勢谷被告の驕り

    渡邉裕二

  9. 9

    二階派に160万円 マルチ企業から

    しんぶん赤旗

  10. 10

    ひきこもりは幸せなら問題ない?

    Chikirin

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。