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道警の安倍総理への過剰な警備 安倍氏への忖度か

 参議院選挙の最中、安倍総理が札幌市で自民党候補の応援演説を行っている中で、2人の人がヤジを飛ばしたことについて、警備中の北海道警察の警察官らが取り囲むようにして、引き離したという事件がありました。

 この事件についての当初の私の見解はこのとおりです。

「安倍やめろ」とコールに警察が身柄を取り押さえる 私たちが求めるのは安倍政権に対する批判への共感だ

 この男性の叫びは悲壮感が漂い、警察官らがそのまま引き離しました。私は野党に共感をもってもらえるよう振る舞って欲しいという思いから述べていました。

 ところが同時にもう1つの事件がありました。女性も安倍氏に向けて大声で批判していました。

 これも即座に警察官らがやってきて取り囲むように場所を移動させました。
 
私もこのときの動画を見ましたが、とにかく抵抗する女性を取り囲み場所を移動させています。明らかに強制力を伴った行為でした。私は、少々、認識が甘かったようです。見たときの最初の印象は、道警は何でこんなに過敏になっているの? でした。

 大声を出すやり方が好ましいかどうかはともかく、演説が行われているのは公道です。誰もが自由に行き来できる場所ですから、本来、そこを通るのも自由、そのとき何を発言しても良い場所です。

 従って、そうしたところから強制的に排除するためには根拠法令が必要です。

 しかし、見当たりません。

 なのに強制力をもって排除したのです。

 道警の当初の説明は、周囲の人たちとのトラブル防止でした。現実にトラブルになっている場合であれば引き離すことも必要です。しかし、動画からはそこまでは確認できません。周囲は唖然としたのか、黙っているだけです。

 その後、道警は、説明を変え、公職選挙法の自由妨害についても事実確認中としました。

 形式上は、これら大声を出す行為は「妨害」に当たるのかどうかは問題にはなり得ます。しかし、実質的に妨害にあたる必要があり、一人が大声を張り上げた程度では該当しないというべきものであって、それでも捜査を開始し、あるいは現場の判断でその場で現行犯逮捕するということになれば問題です。その後に釈放されればいいというものではありません。

 今回は、逮捕はされていません。しかし、道警の見解は、「事実確認中」となりました。トラブル防止だけでは理由(根拠)としては弱いと判断したからでしょう。

 これについては警察の政治的中立性の問題もあります。与野党を問わず、同じように対応しているのかという問題です。

 ただ、私はそれ以上に安倍総理だからではないのかということが気になります。

 野党のみならず、自民党の候補者であってもここまではしていなかったのではないか(そうした警察の行動は伝わってきていません)、安倍総理であるが故の過剰警備のように思えてなりません。

 安倍氏は一応、内閣総理大臣ですから、相応の警備を敷くことも当然です。他の候補者とは違った警備体制になるということも理解はできます。

 しかし、今回の警備はそうしたことを超えるような過剰警備ではないのかということです。

 つまり、安倍氏が来道する、その際、粗相があってはならぬ、殿の逆鱗に触れたら大変だということから、過剰、過敏とも言える警備になっていったのではないかということです。
 まさに安倍氏の意向の忖度です。

 もしも安倍氏のご機嫌を損ねたらどうしよう…という焦りからなのか、すぐさまその場から引き離しました。この程度も放置できないという、ゆとりのなさがそこに見て取れるわけです。

突然包囲、2時間見張られ… 首相へのヤジ排除「恐怖感じた」「異様」」(北海道新聞2019年7月18日)

 他の地域で安倍氏が応援演説を行っているときにこうしたヤジがあったのかなかったのか、あったとした場合、地元警察はどの程度の対応をしたのか、などはよくわかりませんが、少なくとも北海道警察のような対応は報じられていませんので、そうした警察の対応はなかったのでしょう。その意味では道警の過剰、過敏警備が突出しました。

 ところが滋賀県でも同様の対応がなされたと報じられました。
ヤジ飛ばした男性、警官に囲まれる 大津で首相の演説中」(朝日新聞2019年7月18日)
「大津市のJR大津京駅前で18日、参院選の自民党公認候補の応援演説をしている安倍晋三首相(自民党総裁)にヤジを飛ばす男性を、警備の警察官らが会場後方で囲んで動けなくする場面があった。」
 政治的中立性も問題になるだけでなく、それ以上に安倍氏への忖度が過ぎる状況となっていることを私たちは認識する必要があります。それぞれの県警、道警の判断というよりは、もっと「上」の指示ではないかとすら勘ぐってしまいます。

 周囲がトップ(安倍氏)の意向を忖度し始めることが健全であろうはずがありません。
 森友学園問題、加計学園問題も過去のものではなかったのです。

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