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特殊領域の医療 仕方のないことではあるが 超高齢者は診断もしない?

私の血液内科領域。抗がん剤という毒をもって悪性新生物(白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫等)をやっつける、治癒をめざす疾患があります。その治療は大変な副作用管理、患者状態変化の頻繁さ(あっという間に命を落とす)が存在するため、治療を行うかどうかはしっかり議論しなければいけませんし、そう高齢者には特にメリットよりデメリットが多い症例も多くいます。

その危険、仕事の大変さという意味であまり医師たちには人気のない領域で、それこそ希望者は外科と同じく多くありません。またどちらかというと研究志向のかたが多く、以前は患者を診る臨床をバカにしていたお偉いさんも多かったため、いつも現場は人手不足でした。

以前書いた記事にあるように(高度な医療の適応は誰が決める 正直その地域の医療レベル、医療者が決めている?)、正しい医療をおこなえば、血液疾患が治る確率が上昇することを全国に展開したいたいとの目的で、何も社会の常識を知らずに選挙に出たのですが、今回やはり恐れていたことが現実となりました。そう治療することはいますでにいろいろ議論があるのですが、今回は医師の判断だけで診断すら行わないという意見が出てきたのです。

ある超後期高齢者の血液疾患患者を紹介しようとしたら、

「この年齢では診断もしませんし治療もしません。そちらで対応してください。」

と門前払いをくらいました。まあ私は専門家ですので対応できますが、もし専門家でない方からの紹介でも同じことをしているのだろうかと少し疑問でした。

まあそこの評判をたまたま別の先生に聞いたところ、やはり色々あるようでした。でも医師の数と仕事の内容を確認したら、治療もしない患者のために診断含めて時間を取られたくないと思うのは仕方ないなというのが実感でした。

でもね、せめて大きな病院の専門家がしっかり話してくれるのと、いくら専門とはいえ地域の小さな病院の医師がしゃべるのでは患者、家族の満足度は違うんだよな。多分いつも仕事が忙しくてその考えはわからないんだとは思うけど。

>患者、医療者、家族が治療をする前にしっかり病気を共有して欲しい
>そうでないと答えがない領域に、一部の知識に凝り固まった善意の人間が攻撃してくる

大きな病院は地域全体で診るという余裕がないんですよね、超高齢者は診断もしないのも100%悪いことではないけれど、せめてという気持ちが湧きました。まあ頑張ります。

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