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「ヒールで足が痛い」は我慢すべき?イギリスでは職場で女性にヒールを強要すると法律違反に 海外から見た#KuToo

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写真AC

[ロンドン発]「職場でのハイヒールやパンプスの強制をなくしたい」――。「靴(くつ)」「苦痛(くつう)」「#MeToo(みーとぅ)」を合わせた石川優実さんの「#KuToo」運動の署名がついに3万筆を突破しました。石川さんはグラビア女優でライター兼闘うフェミニストです。

Change.orgより

石川さんが1月下旬、「私はいつか女性が仕事でヒールやパンプスを履かなきゃいけないという風習をなくしたいと思ってるの」とツイートしたところ、これまでに2万9700回リツイートされ、6万7000人以上が「お気に入り」に登録しました。

「専門の時ホテルに泊まり込みで1ヶ月バイトしたのだけどパンプスで足がもうダメで、専門もやめた。なんで足怪我しながら仕事しなきゃいけないんだろう、男の人はぺたんこぐつなのに」

ハイヒールは肉体的に苦痛を強いるばかりか、女性の足が大きくならないよう布で固く縛る中国の風習「纏足(てんそく)」や中世の「コルセット」と同じように、男性支配や、管理される女性をイメージさせてしまうのかもしれません。

ハイヒール着用の是非、厚労省は明確なガイドラインを示さず

石川さんは6月3日、1万8000筆に達した署名を厚生労働省に提出。これを受けて、衆院厚労委員会で根本匠厚労相がこう答弁しました。

「女性にハイヒールやパンプスの着用を指示する、義務づける、これは、社会通念に照らして業務上必要かつ相当な範囲か、(ポイントは)この辺なんだろうと思います」「そこでパワハラに当たるかどうかということだろうと思います」

社会通念とは「大辞泉」によると、社会一般に通用している常識または見解のことで、法の解釈や調停で一つの判断基準として用いられています。社会通念に照らしてとは世間の常識に合わせることで、絶対的な基準ではなく、時代とともに移り変わります。

厚労省は「社会通念」という言葉を使って明確なガイドラインを示すのを避けた格好です。女性の問題は最終的に男性ではなく、女性の判断、一人ひとりの自主性に任せるしかないのではないでしょうか。

キャサリン妃の“産後ハイヒール”めぐり論争

筆者は女性に現場取材を手伝ってもらう場合、「何かあった時に走って逃げられる服装をして来て下さい」とお願いしています。テロ事件でハイヒールを履いていた若い女性が石畳で足を滑らせて逃げ遅れ、命を落とした例があるからです。

このハイヒール、今や世界中でフェミニズムのターゲットになっています。英王位継承順位2位ウィリアム王子の妻キャサリン妃が第3子ルイ王子を出産してわずか7時間で完璧なメイクアップをしてハイヒール姿で登場したことが論争になったことがあります。

英王室のプロトコルに従って疲れていても笑顔を求められるキャサリン妃は「かわいそう」という声が女性から上がったのです。キャサリン妃は出産して退院する時、いつもハイヒールかウェッジヒールを履いています。だから強制というより個人の好みの問題だと思います。

しかし同6位ヘンリー王子の妻で元米女優メーガン妃との対比で「伝統に従順なキャサリン妃」vs「自立して生きるメーガン妃」との対立構図が作り上げられます。メーガン妃がキャサリン妃と離れて暮らすようになったこともそれに拍車をかけました。

女性の足を長く、身長を高く見せるハイヒールを長時間履くのは苦痛です。だから特別な機会でもないのにハイヒールを履いていることは、歩かなくてもいい「特権階級」の象徴とみなされることもあるようです。

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