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自治体が最も意見収集がむずかしいと感じている住民は「大学生」



 自治体と住民は、これからどのようにコミュニケーションを行えばいいのか。トーマツが全国の市町を対象に行った調査で、住民参画における参加者の年代の偏りやアプローチの手法に課題があることがわかった。

 トーマツは7月8日、慶應義塾大学SFC研究所上席所員、岩田崇氏の監修のもと、全国の市町を対象に「自治体コミュニケーションの未来を展望する調査 2019」を実施し、565件の有効回答を得た。

 まず、現在の行政の業務範囲については「とても広い」18.8%、「広い」49.0%となり、約7割(67.8%)の市町が業務範囲が広いと感じている。また、将来の行政の業務範囲を「拡大していくべき」と答えた市町は7.6%にとどまっている。

 政策・施策形成にかかわる住民参画の手法として、アンケート調査、ワークショップ、懇親会・タウンミーティング、陳情受付、パブコメ、委員の公募、住民投票以外に実践していることがある市町は20.7%、実施していない市町は78.6%となった。

 現状の住民参画の手法について課題を複数回答でたずねると、「参加者の年代の偏り」が79.6%で1位、「参加人数の確保」が63.4%で2位となった。



 また、住民の意見収集において、意見の収集が困難な住民(層)はいるかを複数回答で聞いたところ、1位は「大学生」72.5%、2位は「就労者」48.2%、「中高生」40.2%となった。



 ターゲットに合わせた広報・広聴をすでに実施している市町は23.2%、実施していないが必要性を感じる市町は67.3%。また、広報・広聴の効果測定を実施している市町は22.7%となっている。

 選挙権を持たない18歳未満の住民の地域経営、政策形成への参加、意見表出の場があるかをたずねると、「ある」は48.9%、「ない」は50.4%となった。

 スマホやPCなどを使った住民相互、住民と自治体のコミュニケーション手法に関心のある市町は「とても関心がある」17.9%、「やや関心がある」56.1%で、合計74.0%となっている。

 また、人口流出に課題を感じている市町は「とても感じている」74.7%、「やや感じている」16.8%で9割超に及んだ。具体的な課題としては、「地域経済の停滞」50.2%、「労働力の減少」47.0%、「税収の減少」35.9%となっている。転出した住民と継続的な接点を持っている市町は8.0%。



 政策形成における住民との双方向コミュニケーションの有効性をたずねたところ、「とても感じている」52.7%、「やや感じている」39.7%で、あわせて9割の市町が有効性を感じている。また、IT技術を活用した住民との双方向の意見交換手段を行政運営・政策形成に活用しているかを聞いたところ、「活用している」は19.0%、「活用していない」は81.0%となった。

 また、自治体組織としてどのような存在であるべきかを聞いたところ、「市民とともに地域の課題に対処するプラットフォーム型の役所」を志向する市町が55.8%で最も多く、「組織全体で、合意形成をしながら、市民ニーズに応える役所」が30.3%で続いている。

【調査概要】
調査方法:郵送調査
調査期間:2019年2月20日(水)~2019年3月15日(金)
調査主体:有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部 パブリックセクター
調査監修:慶應義塾大学SFC研究所上席所員 岩田崇氏
調査対象:全国の市・町1535 (792市、743町)
回収率:36.8% (有効回答565件)
設問数:20問 (記述除く)

MONEYzine編集部[著]

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