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ユニゾHDに対するHISの部分的公開買付-有事の社外取締役の職務執行を監査する監査役会の役割は重要である

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不動産・ホテル事業大手のユニゾHDに対して、旅行大手のHISが、大株主としての部分的公開買付(TOB)を行いましたが、当該TOBは、両社において事前協議がなされていないことが判明しています。昨日(7月16日)、ユニゾHDは「特別委員会設置のお知らせ」のリリースで、当該TOBに対する会社としての意見を、特別委員会の答申を参考にして形成することを表明しました。HISの部分的公開買付は、既に保有しているユニゾ株式と併せて45%の株式取得を上限とするもので、先日の「伊藤忠VSデサント」の敵対的買収成功事例(40%の保有株式で支配権取得)を参考にした戦術ではないかと思料されますね(あくまでも私個人の推測ですが)。

大株主による部分的公開買付の場面では「真に企業価値を向上させるのは現経営陣か、それとも大株主か」という判断について、現経営陣には一定の利益相反が生じる可能性がありますので(←敵対的買収の可能性がある場合)、買収対象会社が中立公正な特別委員会を設置して、その判断に従うことも、現経営陣の合理的な判断かと思います。最近は企業統治改革が進んでいるので、東証1部企業のほぼすべてに複数の社外取締役が存在しますが、なんとユニゾHDには5名の独立社外取締役がいらっしゃるそうで、同社のガバナンス報告書を読みますと、元高裁長官(弁護士)、元警視総監、金融機関や不動産事業会社の経営者など、とても豪華なメンバーです。

6月末に、12年ぶりに改訂された経産省「公正なM&Aの在り方に関する指針」が公表されましたが、本指針は、本件のような大株主によって実質的な経営権取得を目的とした部分的公開買付のケースにも必要に応じて参照されたい、とあります(同指針4頁)。当該指針では、中立公正な立場で買収の是非を判定するにあたり、社外取締役を有効活用すべき、とありますので、上記ユニゾHDの委員会構成は当該指針にも沿うものと思います。今後は、このように突然の会社の有事に、独立社外取締役が大活躍しなければならない事案が増えるはずです(大株主ヤフーの反対で、社長不再任問題に揺れるアスクルでも、社外取締役で構成される指名・報酬委員会が現経営陣を支持する判断を行いましたが、これも社外取締役にとっては有事ですね)。指針に沿って、社外取締役の方々が「特別報酬」をもらうこともあり得ますね。

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