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G7財務相会議、リブラに懸念 最低法人税率で合意模索


[シャンティイ(フランス) 17日 ロイター] - 主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が17日、フランス北部シャンティイで2日間の日程で始まった。財務相らは、フェイスブック<FB.O>が発表した仮想通貨「リブラ」導入計画を巡り、まずは厳しい規制上の問題を克服する必要があるとの考えを示した。

ハイテク大手が、通貨発行など政府の領域にも踏み込みつつある状況に不安が広がる中、今回のG7財務相・中銀総裁会議ではハイテク大手が持つ力の抑制が焦点となる。

議長を務めるフランスのルメール経済・財務相は記者団に対し、「国家の主権を危険にさらすことはできない」と発言。「会議では、最近のリブラ計画発表を巡る懸念と、緊急の対応が必要との認識が共有された」と語った。

ドイツのショルツ財務相は記者団に対し、フェイスブックの計画は「熟慮されたもの」とは思えないとし、データの安全性を巡る問題があると発言。「われわれは迅速に対応すべきであり、全ての法的・規制上の問題が解消されない限り、(リブラは)導入できないと私は考えている」と語った。

今年のG7議長国であるフランスは先に、欧州中央銀行(ECB)のクーレ専務理事に対し、リブラのような仮想通貨を検討するG7作業部会の設立を要請。クーレ専務理事は今回の財務相・中銀総裁会議で、事前報告書を提示した。

中銀総裁らは、フェイスブックが預金業務を行いたいなら、銀行免許の取得が必要であり、それは銀行業界の厳格な規制の対象になることを意味すると指摘した。

また、一部の参加者からは、金融規制では決済企業に顧客の基本情報の保持を義務付けていることから、匿名の取引を認めること自体に無理があるとの声も上がった。

日本銀行の黒田東彦総裁は、リブラが将来的に広く流通することを視野に、各国が協調して対処すべきとの考えを表明。不正取引や独占を防ぐには「国際的に必要な規制を考える必要がある」とし、G7各国中銀にとどまらず、「金融当局や財務当局も含めて検討されていくことになる」との見通しを示した。

このほか、ハイテク大手に対する課税のあり方もG7の課題だ。フランスは今回の財務相・中銀総裁会議で、法人税の最低税率設定への幅広い支持を得たい考えだ。

フランス財務省関係者によると、英国とカナダは具体的な税率の設定に消極的であるため、今回のG7会議での合意は、最低税率やそのレンジには踏み込まず、広範な指針での合意になる見通し。

ルメール経済・財務相は「われわれが今回、デジタル課税の大枠の原則に関してG7レベルで合意しなければ、経済協力開発機構(OECD)の129カ国が合意を目指すのは難しくなるだろう」と語った。

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