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戦術的な昼寝の確保

今日の横浜北部は曇りから晴れに向かっております。いよいよ梅雨明けでしょうか。

さて、再び睡眠に関する話を。
以前読んだ本の中に書かれていたのですが、最近の本格的な睡眠確保の方針転換前にも、米軍は作戦実行中に兵士に睡眠を取らせる大切さを自覚していたエピソードがいくつかあります。
そのうちの代表的な話が、B-2爆撃機の乗組員たちの話。

1999年の3月から6月にかけて、アメリカ空軍はNATOの作戦の一環として、バルカン半島のコソボにあるセルビア軍に対して空爆を仕掛けておりました。

そこで使われたのはB-2爆撃機だったわけですが、ここでの問題は、それをアメリカ本土から飛ばして、欧州とアジアの間にあるバルカン半島まで長距離飛行をしなければならないというものです。
しかもこのステルス爆撃機は、かなりの大きさの機体のわりには乗員がたったの2人。

つまり大西洋を横断して空爆するまでには、あまりの飛行時間の長さために、どうしても乗員たちが疲れてしまうわけです。

そこで空軍は、乗員たちの体調を考慮して、ある一つのメソッドを積極的に使うことを決定します。それは、
戦術的昼寝(tactical naps)
というもの。
なんだか偉そうな専門用語ですが、ようするに「疲れさせないように、休めるときに休ませる」というものです。
ところがここで面白いのは、米空軍がこのB-2のコソボ空爆の任務に際に具体的にとった方策。

それは、基地のそばのウォルマートに行って、一脚9ドル弱のプラスチック製の野外用のイスをいくつか買ってきて、それをB-2の操縦席の後に並べて昼寝できるように設置する、というもの。

このおかげでB-2は無事に任務を終えることができたということなのですが、すでに2000年代前半までには米空軍はリスクマネージメントの一環として「戦術的昼寝」を乗員の管理に取り入れていたようです。

さて、ますます「生産性」を求められるようになっているわれわれ一般人ですが、やはりこの「戦術的昼寝」を積極的にとっていく必要はあるのではないでしょうか?

生死がかかわる軍人ほどのシビアさは求められないにしても、われわれも注意力や能力の発揮という点においては、やはり寝ておいて損はないと思う次第であります。



(ヴァージニア州上空)

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